診療報酬は破綻している ~『現場協議会より』
例を出す。千葉県というのは右の点線が過疎地帯。この広い面積で人口は100万人程度。左側は過密地帯で、この小さなところで500万人位の人口がいる。この過疎地帯の広いところに黒丸の公立病院が10何カ所ある。
いっぱい黒丸がある。しかし、先程申し上げた救急とかお産とか小児とか、そういう公的な医療をやっているのは、何と旭と亀田しかない。あと公立病院は実は救急、小児、お産ゼロ。全部でゼロ。ここにどれだけの我々の税金が投入されているのか。
つまり、公立病院が公的不採算医療を担っているので赤字になるという理論は成り立たない。もちろんそういう部分もゼロではないが、決してそういうことばかりではないということは分かると思う。
一方で、これが私のちょっと作った資料。最近ちょこちょこ出てきているが、職種別の給与。各項目3つあるデータの中で一番上が自治体病院。面白いのは、自治体病院の場合は看護師の給料が、一番下の民間病院よりも90万円位高いのだが、准看護師を見るとさらに看護師よりも100万円位高い。さらに、事務員を見るともっと高い。
これはどういう順番に高くなっているのか、すぐ分かる。理由は簡単。医師はちょっとおいておくとして、非常にシンプルで公務員給なので、誰が一番長くいたかが分かる。つまり、誰が一番楽か。楽な順に給料は高くなる。つまり、どんなにあれでも看護師はもちろん最初の給料は一番高い。給与体系も一番高い。でも、忙しい。三交代で、何を言ったってやはり大変なので、長く勤められない。したがって給料は安い。ゆっくり構えていれば長く勤められる。したがって、給料も一番上がる。それで、先程みたいな形になっていくわけだ。