文字の大きさ

ニュース〜医療の今がわかる

長期債務ゼロでスタートを NC独法化 検証チーム


 武田
「あまり私が申し上げる立場にないが、交付金には積算根拠があり、それを外して単純に差っぴいてしまうと、たとえば病院のあがりで研究所を内部支援するようなことになってしまう。それから、がんセンターはよいが、たとえば精神神経センターなどは債務自体も少ないので、交付金がきちんとないと運営は難しい」

 大久保
「たしかに理論はあるけれど、実態としては今までの国の考え方は差額収支の補てんだった。これでは自律してもしなくても変わらない。債務承継しないのは、裁量の余地を与えるスキームだ」

 仙谷
「収支差の補てんにしても、財政投融資の利息収入を計上するために、わざわざ一般会計から運営費交付金をいったん払うというのは、財投会計的にはよいのかもしれないが、世の中的には何をやっとるんだ、このアホたれということになる」

 階
「借金のある方が、自律が生まれるということはないか」

 大久保
「ものの見方として、何を優先するのか。現在のスキームでは実際問題使途の自由がない。そこに自由を与えて、一方で規律はプロセスを透明化することで、全体として保つ仕組みにできるだろう。たとえ借金したとしても、オーナー企業ではないので、借金を返すために何とかしようという規律は働かない」

 境田
「予定表には、将来の投資の必要額が計上されてない。何かしようとすれば借金しないとできない。債務を承継しないと、タダで土地建物を国からもらうのかという話になるが、独立行政法人はそもそも国というか国民の持ち物であり、もらったからといって自分たちで自由に裁量できるような部分はほとんどない」

 階
「その問題を捨象するなら、仙谷大臣の仰るように、財投の借金を返すために交付金を出すというのはナンセンスだ。承継させない方がスッキリする」

  • MRICメールマガジンby医療ガバナンス学会
loading ...
月別インデックス