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NC独立か植民地のままか 11日の内閣府検討チーム

 11日の内閣府『独立行政法人ガバナンス検討チーム』の議論の模様をご紹介する。NCが厚生労働省の支配がら脱するのか、植民地のままなのかを分けるとあって、非常に中身の濃い白熱した議論が展開された。ただし、最後の最後で「大臣一任」となって、水面下でまだ色々とありそうだ。(川口恭)

 仙谷由人・行政刷新担当大臣
「今朝の閣議で前原大臣からこんな話があった。国交省の独法理事を選任するので公募をかけたところ50のポストに2300人集まった。選考委員会にかける前の書類審査というか一次審査の結果が報告されたのだけれど、1ポストにつき3から5人残っている、その中の(1)が必ず官僚OBで全部載っていたと。この官僚OBを選考してほしい、選ぶんだと言わんばかり。これから各独法で選ぶ作業に入るけれども、このままでは天下り的指定席的な人材だけになってしまうので、行政刷新会議でもチェックに入ってくれと、こういう申し入れがあった。

 ナショナルセンターについてもガバナンスの問題からも最も重要な要素である理事長の人選が大きなテーマだと感じた。選考も含めて独法のモデルを作ることが、NCという特殊な領域のことではあるが、その特殊さを除外しても、ミッションとそれに忠実なガバナンスを実現するために、それに沿った人選がなされなかれば何のための独法かということになる。現在までに独法は98個あるが、そのことの改善に向けて、国民から必要なものをよくやってくれているという声の出るようなものを作り出せるのでないか。現在は非常にピンチの状況だが、チャンスに変えていきたい。

 ましてNC6つは医療のラストリゾートというか、国民が最後の希望をここに見出すしかないという所だ。ぜひ今日、一定のものを取りまとめていただきたい。長妻大臣との官房長官とも、人事の最高責任者は官房長官だが、内々にここまで進んでいるということは耳に入れている。2人の責任大臣とも協議しながら緊急に取り組みを進めたい」

 内閣府の担当者から職員アンケートの結果が報告される。

 吉川廣和・DOWAホールディングス会長
「感想。まことに率直な意見で、実によく問題指摘されていると思う。こういう当たり前の問題点、欠点がなかなか改善されてない、経営として吸収されて改善のプロセスが進まないというのは、医療の組織の特殊性ではなく企業としてもごく当たり前に起こることだ。こうした指摘は宝だ。これをエネルギーに変えれば必ず再生できる」

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