法改正先取りしてでもガバナンス確立を 仙谷氏、NC検証チームで
鈴木寛・文部科学副大臣
「方法論はいろいろあると思う。大切なのは、スペックに達しなかったら、達するまで何度でも選考をやり続けること。日本に一つしかない、世界にも日本人のためというものは一つしかない、そういう組織を託すのだから、それだけの任に耐える人に出会うまでやり続けるべきだ。米国でも大統領が代わると、何カ月もポストが空いているということはよくある。準備不足のまま時間がないからと、そのままスタートするのは厳に慎まなければならない。
NCのミッションは、難治性疾患、難病の現在、将来の患者さんに対する治療法の提供。ただ単に研究というフワフワした言葉だと色々なものが含まれてしまう。その研究がミッションに合致するのかしっかり認識しリードしていただくような人材を見つけ出す必要がある。
そもそも政権交代して私たち民主党が白紙から独立行政法人をつくろうとしている時に、先ほどらいの議論で聞くに耐えないのは、6時間の勤務が前提の人たちを16時間働かせている、と。厚生労働省所管のセンターなのに、このコンプライアンスは一体どうなっているのか。独法化した翌日の4月2日に労働基準監督署が立ち入り調査して立件するということだっておかしくない。
歴史的経緯が色々あるのだろうとは思うが、少なくとも病院における集団的脱法行為に対して民主党鳩山政権はどうするのかと皆から注目されているのだという自覚は持つ必要がある。新生NCは、労務管理の面でもベンチマーク、お手本にならなけらばならない。将来的にはNCほどはできないけれど、あそこを目指そうと、そういう存在にならなければならない。子供や普通の人に説明できないようなことはしたらいかん。あまり見切り発車はしない方がいい」
ここで大久保委員から質問があり、NC全職員に対するアンケート調査について、事務局から説明。
仙谷
「今回も熱心にご議論いただいた。ガバナンスの問題、士気の問題も含めて、次回できれば独法改革が一つのテーマになるのかなと思う。所管の省庁によらない共通の基準をつくれればと考えている。通則法とか評価委員会の問題とか。鈴木副大臣もいるが、大学も共通の問題を抱えていて共同で解決に当たれるだろう。それから足立政務官には、この雰囲気を感じ取っていただいて、次回までに事務局、といってもこのチームの事務局は役人でない4人がやっているのだけれど、その事務局から提言する内容をまとめるので、議論して提言したいのでよろしく」