植民地か独立か それが問題だ NC検討チームの議論2
鈴木
「不作為を罰するのは難しい。作為の誤りを罰するのは簡単。気をつけないと、何もしないのがベストの選択になりかねない。どういうゲームの設定をするかが非常に重要。株式会社には作為のインセンティブがある。リスクが高くても当たれば大きい。当たれば大きいというようなインセンティブがつくれない中で、どうチャレンジさせるか大事だ」
吉川
「とりまとめ案に基本的に賛成なんだが、一つだけ気になるのは、新しい仕組みだと管理委員会が業務執行の部分にまで口を挟むようにも見える。あまり深く介入してしまうと、それぞれの法人の理事会がPDCAサイクルを十分に回せなくなる可能性がある」
大久保
「主務官庁ではなく、内閣府に委員会を設置して一元管理しようというのが眼目で、階政務官の総務省でやられているような評価も持ってもらおうということ。業務執行を管理するというよりは決算を評価して次々年度の予算に反映させるようなものを想定している」
筒泉正春・医療法人理事長
「債務を承継しないというのは慎重に取り扱うべきだ。2回目の時に来た成育医療センターの加藤総長も、就任の挨拶で540億円の借金は自分たちの気概で返すんだ返す覚悟があるんだと述べたと言っておられた。過去のことを全面否定するのではなく、他の医療機関の共感も呼びやすい程度にするべきでないか」
仙谷
「主務大臣が主務官庁にすり変わってしまうという問題は現実だろう。日本でなくとも、こういう仕組みにしたところは実際問題としてそうなってしまう。そのことに対して、別の形で監視が必要でないかという問題提起だったと思う。大臣1人の注意と知識と見識とを総動員したところで、それには限界があって、大臣の監督というのは絵空事になる。
権限争いをしても仕方ないんだけど、どこか別の独法に関する監視機関は必要で、主務官庁から外に出した形で98とかNCが移れば100いくつを横串で串刺しにした方がいいんではないかとは思う。主務大臣が監督するというのは確かに絵空事だ」
大島敦・内閣府副大臣(事務局長)
「では、このとりまとめ案は了として仙谷大臣で引き取って対応ということでよろしいか。6センターについての改革案というのも出したので、それについて簡単に説明する。今後については、仙谷大臣で引き取らせていただいて、官房長官や厚生労働大臣と協議しながら進めていくということでよろしいか。ではそういうことで」