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ニュース〜医療の今がわかる

医療機関の情報公開と患者のプライバシー

■ 「現場の忙しい医療機関に負わせるのは大変」 ─ 邉見委員
 

[邉見公雄委員(全国公私病院連盟副会長)]
 あの......、私もこの(厚労省)案で良いんじゃないかと思います。あの......、ただ、今後のことを少し申し上げたいと思います。まず、この診療報酬の点数表の簡素化です。これ、早見表ですけど、本体はこの2倍ぐらいあります。
 私、国保の審査員を18年やりましたけど、分からないこと、一杯あります。だから、分からない......、診療側も分からないようなものが一杯......、それと同じようなもの(質問)が(患者から)出ますから......。

 前回申し上げましたように、(患者への)説明という(負担)が出てくると思うんですね。そのときにですね、「パブコメ」(平成22年度診療報酬改定の現時点の骨子に対して国民から寄せられた意見の集計結果)の12ページに......(反対意見がある)。
 (明細書発行を義務付ける医療機関の拡大方針に反対する意見の1つとして)「医療機関は医療内容を患者に説明する義務はあるが、複雑で説明困難な診療報酬の内容・仕組みを患者に説明する義務はない。これは保険者、国に説明責任がある」と書いてあります。

 やっぱり、保険者が(説明するのが)ちょっと難しいとすれば、国や都道府県がこれを......、ホームページでも何でもいいですから、すぐに相談できる体制を取ってほしいなあーと思うんですね。

 それを全部、現場の忙しい医療機関に負わすというのは大変だと思いますし、歯科診療所、診療所も加わるわけですし......。病院はまだ(診療所より)少し人はおりますけれども、それでもやっぱりしんどい。
 だから告知の問題と、それから(診療報酬の)簡素化、それから説明に対する医療機関の負担軽減、これをぜひやってほしいなあと思います。

 私自身は外科医ですが、「外科の点数がこんなに安いのか」というのがよく分かっていただいて......(委員ら、笑い)、いいんじゃないかと。
 (医療機器や材料の)内外価格差もですね、外国では機械は安い、日本は高い。手術は外国は高いけど、日本は安い。こういうのがよく分かっていただけていいんじゃないかと思いますが、条件というか、今後の課題もあると思います。よろしくお願いいたします。

[遠藤久夫会長(学習院大経済学部教授)]
 ありがとうございます。じゃ、鈴木委員、どうぞ。


【目次】
 P2 → 「大きな枠組みは前回提出したものと同じ」 ─ 厚労省
 P3 → 「この案で2号側の先生方のご了解を得たい」 ─ 白川委員(支払側)
 P4 → 「現状では賛成できないが、賛成したい」 ─ 渡辺委員(診療側)
 P5 → 「国家が責任を負う制度にしていただきたい」 ─ 嘉山委員(診療側)
 P6 → 「現場の忙しい医療機関に負わせるのは大変」 ─ 邉見委員(診療側)
 P7 → 「今後何が起こるか非常に不安がある」 ─ 鈴木委員(診療側)
 P8 → 「より分かりやすいものを段階的に検討する必要がある」 ─ 三浦委員(診療側)
 P9 → 「私は賛成する立場で特に何も問題はない」 ─ 安達委員(診療側)
 P10 → 「綺麗にしていこうと努力する情報開示の力がきっとある」 ─ 勝村委員(支払側)


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