村重直子の眼3 小田知宏・前スターティア執行役員社長室長
村重
「仲間が増えることと、一つビジネスモデルみたいなもので、ちゃんと回るんだということを示せると、他にもそういう事業体が増えるといいですよね」
小田
「絶対そうなるはずと思ってます。特に今、精神障害を持つ方が増えてます。もう少し周りが配慮してあげれば働ける方ばかりなんです。事実それまでバリバリに働いていた方も多いわけですから、そこを支援することは社会的に価値があると思いますし、社会的な価値があれば、そこへの支援は事業として成り立つはずと信じています」
村重
「会社の場所は、もう決まっているんですか」
小田
「とりあえず法人登記するのは自宅ですね。本当にお金を使えないので。障害を持つ方を雇用して一緒にまあ準備していきたいなとは思っているんですけど、まさか自宅に来てもらうわけにはいかないので、その人には家で働いてくれと、俺がお前のうちにいくよみたいな感じ。障がい者であれば、多少助成金が出たりだとか、会社としても給与の負担が軽減されますのでね、その辺も色々考えながら、最初のうちはできるだけお金を使わずに、僕が歩き回るだけでやっていきたいなと思っていますけど」
村重
「ご家族はなんとおっしゃっていたのですか」
小田
「とりあえず理解はもらってます。子供が生後7カ月なんですけど、1カ月くらい前に会社をやめて障害福祉の仕事をしたいと思っているという話をした時に、最初の2週間は猛反対されましたけど、向こうが折れてくれて、妻が最初にやったことが保育園に申し込むことで、次にやったことが就職活動。僕は何も決まってないんだけれど、妻は自分が働き子供は預けてということをやってくれたので感謝してます。あとは役割分担で、僕がちゃんと家事をするということにもなってますけど。妻は家の近くの高齢者のデイサービスで働く予定です。元々、コムスンの社内恋愛というか、妻もヘルパーだったので。障がい者の支援の仕事はしたくないって言ってます。僕は引きずり込みたいんですけど、自分は高齢者がいいって」
村重
「道は険しそうですが楽しみですね」
小田
「具体的なビジネスモデルで、こんなに儲かるという話をできるといいんですけど。半年後ぐらいには、できていたいと思っています」