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教えて!ジェネリックのこと

先発医薬品とはここが異なります。

 さて、先発医薬品と後発品とが、一体どこに違いがあるのでしょうか。字面だけ見ると、両者の違いは発売時期の早い遅いかと勘違いしそうですね。でも、そうではありません。
 普通の医薬品が販売承認を得るには、「治験」と「審査」というハードルがあります。ある疾病の薬剤として用いたことのない物質について安全性・有効性を担保するためですが、大変な時間と費用がかかります。(06年10月号「治験」特集参照)。
 このハードルを越えてきたものが「先発医薬品」です。たいていの場合、物質そのものや使い方に関する特許がくっついています。そして特許があるので、製薬会社は独占的に販売したり、他社にライセンス供与したりして、独占的に利潤を上げられます。
 権利を独占できる期間は、特許成立から20~25年です。ただし医薬品の開発には10年以上かかるのが一般的なので、薬剤として権利を独占できるのは10~15年程度です。ある有効成分の薬剤が1種類しかなければ、商品名で処方しようが一般名で処方しようが同じものが調剤されます。ですが、医療現場で習慣的に商品名処方が行われているのは先ほど説明したとおりです。
 問題は特許が切れた後です。他の製薬企業でも同じ有効成分を使って薬剤を作れるようになります。そしてこの際、特許切れ薬品ならではの販売承認が行われます。
 すなわち10年以上使い続けられて有効性・安全性が確立しているものなのだから、改めて治験・審査を受けさせるのはお金と時間のムダ。最初に承認を受けた薬剤と「同等」であることを証明するだけでよいことにしよう。こういう運用です。
 このように「先発医薬品」の承認データを準用する形で発売されるものが「後発医薬品」です。先発品と「同等」が条件ですから、同じ有効成分、同じ含量、同じ剤形(錠剤かカプセルか散剤かなど)でなければなりません。また体内での溶け方や薬剤の血中濃度の推移も同等であることを試験で証明しないといけません。
 「同等」というのが、奥歯にモノの挟まったような表現で気持ち悪いかもしれませんね。要は別々の会社が製造する以上、製造法や添加物まで全く同じにするのは非現実的で、先発品と後発品が完全に同じになるわけではないということです。そして人体の複雑さゆえ、この少しの差が、効果や副作用の差となって表れることもあるのです。
 後発品は1種類とは限りません。製造者の数だけ薬剤の数もあります。そして、同じ後発品の間でも、発売の早い遅いや製造法・添加物の違いがあるわけです。
 このような後発品の詳細を、実は医師はよく知りません。ですが、特許切れ商品のような定番品であれば、後発品を処方してもそれほど予想外のことは起きないと期待されており、どの薬剤を選ぶか薬剤師と患者に委ねることに不安・不満は軽くなります。このような場面で一般名処方や代替調剤が行われるのです。

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