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大人も気になるアトピー性皮膚炎。

子供と大人で症状も原因も違ってきます。
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 典型的なアトピー性皮膚炎の発症は、生後2~3カ月から2歳ごろの乳幼児期に、皮膚がかさかさに乾燥したり赤くなったり、いきなり小さなブツブツした湿疹が出て始まる、というもの。その後、かゆい湿疹が出たり治ったりを繰り返す状況が10歳ごろまで続き、いつのまにか良くなり気にならなくなる。というパターンが一般的です。
 乳幼児期では、頭や顔から湿疹が始まり、次第に胴体や手足に広がっていきます。よだれがついたり食べこぼしが多い口のまわりにジクジクした湿疹が出やすいのです。ただし、赤ちゃんはもともと皮膚のバリア機能が未発達なので、アトピーでなくても湿疹はよく出るもの。赤ちゃんの湿疹は必ずしもアトピー性皮膚炎ではないことに注意してください(ちなみに、アトピー性皮膚炎といっても湿疹そのものは他と同じ。治療も共通で、湿疹の状態に応じた適切な治療が大切です!)。
 学童期になると、乾燥傾向の強い湿疹が、ひざやひざの裏側などに出てきます。ちょうど衣服などの接触による刺激を受けやすいところです。また、手首や手足などの皮膚が厚くなってしわが目立つ症状や、耳ギレといって、耳たぶのつけ根にヒビが入る症状もこの時期に特徴的。汗をかいた後、急にかゆくなったりすることもよくあります。
 そして1990年代の後半から問題になっているのが、成人型アトピー性皮膚炎。成長につれていったんは治まった症状が思春期以降に再発する例のほか、子供のころは何ともなかったのに、大人になってから発症する例もあります。ひじやひざなどに加え、顔や首に症状が目立つようになります。アトピック・レッドフェイスと呼ばれる赤ら顔に悩んだり、白内障や網膜剥離など目に合併症が出たりと、より深刻な症状が増えるのも成人型の特徴です。
 悪化因子も、それぞれの年代によって変わってきます。アレルゲンで言えば、腸の発達がまだ不十分な2歳児までは、食べ物の関与が大きいとされていますし、一方、成人型の場合は、ダニやハウスダストがとくに問題視されています。
 また、乳児期から学童期にかけて、体の発達に伴って皮膚のバリア機能が向上したり、生活スタイルが変わるとともに症状が次第に落ち着いていくのもうなずけるでしょう。
 一方、成人型の場合、精神的な影響も大きいようです。思春期を過ぎて一人暮らしをしたり、社会に出て仕事のストレスがかかるようになってから症状がまた出てきた、というケースが非常に多いのです。睡眠不足や化粧品の影響もあるでしょう。心あたりのある方もいるのでは?
 いずれにしても原因を1つや2つに特定することはできません。ですから、患者本人や家族が、特定のものを原因と思い込むのは禁物。病気全体の姿や治療方針がわからなくなってしまいます。「こんなに気をつけているのに」と悲嘆にくれて、ノイローゼにもなりかねません。

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