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療養病床削減 何それ?

38-2-1.JPGタイトルの意味、分かりますか?
分からないという方、ぜひ読んでください。
一般のメディアではあまり報じられていませんが、時が来れば、後期高齢者医療制度など問題にならないほどの大騒ぎになるはずです。

監修/安藤高朗 永生病院理事長
    川渕孝一 東京医科歯科大学教授

療養病床とは

 タイトルの意味が分からない方のほとんどは、「療養病床」が何なのかもよく分からないでしょう。順を追って説明していきます。
 人が発病し入院すると、急性期病床→回復期病床→退院という流れを進むよう、現在の医療制度はできています(下図)。ところが、特に高齢者の場合は加齢による衰えも加わるため、入院の原因となった疾患の治療はひと段落つき、回復期病床にいられる期限も過ぎたのだけれど、まだ退院できないということも少なくありません。
39-2.1.JPG そういう状態の人の受け皿となるのが、問題の「療養病床」です。以前は老人病院などと呼ばれていました(左図参照)。一般病床に比べると、医師や看護師の配置は少なくてよい代わりに、介護職員を手厚く配置することになっています。そして、ここが話をややこしくしているところなのですが、医療保険適用型と介護保険適用型の2種類あります。この点については、後でもう一度丁寧に説明します。
 話を戻すと、06年度から始まった医療制度改革(コラム参照)の一環として、この療養病床を当時の38万床から2011年度中に15万床まで減らすことが、『医療費適正化計画』の中で国の方針として決められました(次項図参照)。その後、この8月に示された医療費適正化計画の修正案で、約22万床まで削減幅が小さくなりましたけれど、それでも5年間に15万床以上の削減になります。皆さんの通っている病院の病床数と比べていただくと、その削減数の多さがわかると思います。
 高齢化社会ですから、入院する人は増えそうなのに、そんなことして大丈夫だろうか、と思いますよね。

小泉医療制度改革  郵政選挙による自民党圧勝のあと、大して報道されず、国民の議論もないまま、医療費を抑制する目的で大きな制度変更が次々と行われました。主だったものだけでも、高齢者の窓口負担引き上げ、後期高齢者医療制度の導入、都道府県による生活習慣病予防事業(いわゆるメタボ健診)実施などがあり、大トリとでも言うべき存在が、今回のテーマです。


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