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ニュース〜医療の今がわかる

世田谷区医師会内科医会講演会


神津
「班会議のメンバーに川越先生が入っている。大変すばらしい方で尊敬されているが、年に280人看取るという。普通はそんなにできない。在宅医の標準ではないので、もう少し地域の実情を反映するようなハブが要るのでないか」

土屋
「たしかに在宅医の最右翼を入れてしまった。決して標準ではなかろう。ただ江口先生が緩和ケア学会の理事長なので、そこでバランスを取ったつもりだ。先ほどの話に戻ると、匿名の卑怯者は相手にしないと割り切ることにした。昔から果し合いの時には名乗りあうのが日本の文化。そういう姿勢が一番大事」

神津
「高い機能を持った診療所の連携は世田谷ではできていると自負している。家庭医が急にできるわけではないし、家庭医だから優れているとは限らない。個人によって差は出るだろう。家庭医の制度を考える時、今すでに地域にいるのは大学病院の専門医から10年かけて家庭医的な役割を果たすようになった医師たち。そういう人との連携が非常に大事になると思うのだが、移行の計画は考えているのか」

土屋
「現実に地域を支えているのは、専門医をした後で、10年20年地域で実地にトレーニングしてきたような先生方。地域に熱心な先生方がいるのは身をもって実感している。(略)つなぎとしては、専門医をやめて開業する前に2、3年でトレーニングする制度が必要だがまだない。山形大では既に始めているようだが。そういうのを10年ぐらい続けていけば3分の1ぐらいは入れ替わるだろうし、そのうちストレートで家庭医になるような人も増えてくるだろう。ただ気をつけないといけないのは、専門医は全国一律のトレーニングで構わないが、家庭医は地域によって果たす役割や性質が違うので、トレーニングも地域に任せないといけない。地域の特性にあった家庭医を育てることが必要だ」

西(会場)
「がん対策基本法ができたが、まだまだ考えているようには現実はなかなかうまくいかない。中核病院に患者を紹介して、また戻ってきてということを考えた時、パスが早くできないかと思うのだが、しかしステージの若いのは楽でも、ステージが高くなると大変な気もする。病院の側として開業医に何か望むことがあれば聴かせてほしい」

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