後期研修班会議8
阪井
「GPの多くに専門があるというお話だったが、しかし最先端は難しかろう。どうやって最先端をキャッチアップするのか。日本の現状からは想像しにくい」
ネイバー
「5,6年前からGPが専門性を持つものとして契約できるようになった。大事なのは、患者が二級品ではなく最善の治療を受けられること。31学会と協力して、たとえば内視鏡専門になりたいとしたら、外科学会(?ママ)に連絡してトレーニング受けられる指導医を紹介してもらえる。そのトレーニングを受けて一定レベルに合うようにする。最先端の専門医ということではなく、病院に勤務する医師程度には品質管理をしようということ」
葛西
「指導医のトレーニングはあるのか、指導医になるのに資格はあるのか、生涯教育として再認定とか医師免許の更新とかあるのか」
ネイバー
「指導医は人気がある。家庭医として5年とか10年診療をしていると指導医ができるんじゃないかという気がしてくる。そこで手を上げると、ディーナリーから2,3人が訪問してきて、指導できるような設備があるか、知識があるか、教育の方法論をマスターしているか審査される。指導医になるためのコースもある。1週間のプログラムとモジュール毎に月1回ずつ半年とあって、そこでうまくいったら条件承認となって18ヵ月の間に1人だけ指導できる。そこでうまくいくと3年間延長され、期間が終わる毎にディーナリーから人が訪問してくる。指導医になるのは簡単でないし、お金がもらえるわけでもないが、皆指導医になりたいと思う。自分が日々やってきたことの証として楽しみであり名誉でもある。通常は5年程度は診療を行わないと指導医になりたいと手を上げても許されない。
再認証については、昨年8月に5年毎に全医師、GPだけでなくが再認証を取らないといけない制度が導入された。再評価されることに不満を持っている人もいるが」
土屋
「これまで英国の医療の状況について色々な情報はあったが、当事者から伺えたことで、かなり正確に家庭医の良い面が理解できた。しかしながら英国とわが国では地政学的な面は違うので、参考にしながらわが国独自の制度をつくりあげていかねばならない。今後は班員どうしのディスカッションを行っていきたい」