回答率が上がると、開業医の報酬が下がる?
■ 「恣意的な抽出はないという確信を得た」
[遠藤会長]
医療経済実態調査について議題としたい。医療経済実態調査のサンプル抽出についての議題。この件についてはまず、(中医協)調査実施小委員会の委員長である私から口火を切りたい。
医療経済実態調査の調査客体の抽出について、(3月18日の)調査実施小委で、無作為抽出の公平性について、(日医の藤原委員から)意見があった。
より明確に無作為抽出を行う必要があるのではないかということで、その一環として、調査客体の抽出作業に公益委員が立ち会ってはどうかという提案があった。
これを受け、4月15日午後1時から、厚生労働省の統計情報部企画課の審査解析室で、調査客体の抽出作業が行われた。調査実施小委の委員長である私が立ち会った。
調査客体の抽出作業は、基本的にはコンピューターの中で行われる。この作業をやるのは統計情報部の職員がやる。医療経済実態調査の調査事務局である保険局医療課の職員は直接関与していない、全く関与していないことを確認した。
調査客体の抽出について、コンピューターの中に入っているのはあくまでも病院のデータであり、個々の病院の財務データは入っていない。リンクされていない。そのことから判断して、財務状況によって恣意的な抽出が行われるということはまずないという確信を得た。以上、報告させていただきたい。引き続いて、事務局から資料の説明をお願いしたい。
[保険局医療課・小野太一保険医療企画調査室長]
「中医協 総―6」という資料をご覧いただきたい。今、遠藤先生から説明があった流れについて、図示したものがあるので簡単に説明したい。
まず、「調査客体抽出依頼」を私どもから統計情報部にする。依頼する際には、総会でも了解いただいた「層化無作為抽出」の方法などを示した要綱の通りやっていただきたいと依頼する。
それに基づいて、統計情報部で、(調査客体抽出の)コンピューターのプログラムをつくる。層化の状況(DPC対象病院かどうか、介護サービスを行っているかどうかなど)に応じて、それぞれ枝分かれをつくっていく。
条件を設定して枝分かれをつくって、病院ならば5分の1など、それぞれの抽出率に基づく抽出を無作為にやるプログラムをつくる。そのプログラムに基づいて、調査客体を抽出する。その作業に、(遠藤)小委員長に立ち会っていただいた。
調査客体の抽出が終わったら、統計情報部から連絡をもらう。その結果が、「調査客体抽出後の名簿データのイメージ」ということになる。(以下、略)