■ 「なぜ配合剤がつくられたか表記を」―遠藤会長
[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授)]
(薬価算定組織・加藤治文委員長が新医薬品9成分19品目について説明した後で)
ただ今の説明に対して、何かご意見、ご質問は? 小林委員、どうぞ。
[小林剛委員(全国健康保険協会理事長)]
配合剤については、「患者の利便性の向上に明らかに資する」ということが承認の条件になっていると聞いている。
今回の「ミコンビ配合錠」は、単剤である「テルミサルタン」と「ヒドロクロロチアジド」を服用する場合に比べて、どういった点が「明らかに患者の利便性の向上に資する」といえるのかを聞きたい。
[遠藤会長]
これは、事務局だろうか、それとも加藤委員長......、はい、では薬剤管理官どうぞ。
[保険局医療課・磯部総一郎薬剤管理官]
「ミコンビ配合錠」についての患者の利便性だが、この薬の場合については......、類似の薬については、これまで中医協で3剤を報告しており、今回が4剤目。
「ミコンビ配合錠」は、(テルミサルタンという)ARBと、利尿剤である「ヒドロクロロチアジド」の配合。この配合の意義としては、利尿薬で懸念される副作用を「テルミサルタン」で軽減する。
その上で、「2剤合わせてより高い降圧効果が期待できる」ということが一番のメリットして、配合剤として承認されたと理解している。
[遠藤会長]
小林委員、どうぞ。
[小林剛委員]
配合剤については、「ジェネリックを阻害する」という指摘もある。
高血圧剤と利尿剤の組み合わせは今回で4剤目ということなので、今後、中医協としてその動向を注視していった方がいいのではないかと思う。
また、別途、(配合剤の)薬価の取り扱い、これも含めて、この問題についてきちんと議論すべきではないかと考えている。
[遠藤会長]
はい。後段はご意見ということだが、配合剤の薬価算定ルールについては従前より、検討すべきではないかとのご意見が多々出ているので、これは薬価専門部会で検討していくという方向になると思う。
もう1点、今回出されている書式の中で、まさに小林委員が指摘したように、「配合剤をつくったことによる患者への便益」がどこかに明記されているだろうか?
特に......、事務局、どうぞ。
[磯部薬剤管理官]
現在の書式の中では、ちょっと読み取れないと思う。
[遠藤会長]
ですので、配合剤については、さまざまな意見もあるので、「なぜ配合剤がつくられたのか」という、そこがよく分かるような表記を入れていただきたいと思うので、よろしくお願いしたい。
[磯部薬剤管理官]
はい。了解いたしました。
[遠藤会長]
ほかに......、(発言の)順番からいくと......、(診療側の)渡辺委員、どうぞ。