「大病院や特定機能病院に有効な指標」 ― DPC評価分科会
■ 「新たな機能評価係数は別枠での議論」―西岡会長
[西岡分科会長]
一番の大前提として、「調整係数」は前年度の収入を保証するということだったが、これは廃止する。それについての議論はやらない。
それから、現在の「調整係数」中にはいろいろな機能が含まれており、「機能評価係数」には含まれていない機能が存在しているという議論は......。
[酒巻哲夫委員(群馬大医療情報部教授)]
「新しい機能評価係数」というものが、これまであった病院機能係数と、新たに決められる病院機能係数の和と考えていいのだろうか? そこのところが議論されないと......。
つまり、今の池上先生の意見のように、「両方合わせたものを見ないと、われわれには何がなんだか分からない」というこになる。 ただ、「もう完全に分離されているんだ」と、つまり現在の病院機能係数はそのままで、「調整係数」の部分だけ、「新たな機能評価係数」に変えるなら、必ずしも、それ(調査)は必要なくなってしまうということになる。この議論はまだされていないように思う。
[西岡分科会長]
この「新しい機能評価係数」の議論をスタートする時に、これまでの病院機能係数は別枠であるという形で議論を始めたつもり。
機能評価係数が高いか低いかは別の議論になるが、それとは別に、「新たな機能評価係数」という議論を進めていくという認識でいたが、事務局、それでよろしいだろうか?
[長谷川補佐]
分科会長のご説明通りで結構。
[西岡分科会長]
ちょっと分けて考えていただかないといけない。今の池上先生(の要望)は、全部入ったものと、どう変更しているか......。確かに、あると非常に分かりやすいのだが、そこを一緒に入れてしまうと......。
[池上委員]
私が申し上げているのは、それを合わせて「新たな機能評価係数」を考えるということではなく、現在の病院の機能を見る1つの指標として、現在の「調整係数」と現在の「機能評価係数」を合わせたもので、その病院の機能を測る有力な指標の1つになるのではないか。
その指標に基づいて、ここで(厚労省が)提示したさまざまな指標の適切性を分析するのも1つの考え方ではないかということについての委員のお考えを聞きたかった。
(他の委員、相談中)
[西岡分科会長]
ということだが、いかがだろうか? どうぞ、松田委員。
[松田晋哉委員(産業医科大医学部公衆衛生学教授)]
やはり、それぞれの係数の意味合いを考えるためにも、池上先生が言われたように、「調整係数」と(現在の)「機能評価係数」を足したものを出して、それと(各指標と)の関連を分析するという視点はあった方がいい。
今の機能係数には、「7対1看護」みたいな人員配置やチーム医療に関係するものが混ざっている。3月23日(の同分科会)の時には、「調整係数」のカテゴリーごとにいろいろなデータをつくったが、それを合算したものと、それぞれとの関連を見るという作業を一回やっておいた方がいいだろう。次に進むために、それをやっておいた方がいい。
ただ、私たち(松田研究班)のデータにはないので、それはやはり、(事務局で)考えていただいた方がいい。
(事務局、相談中)
[西岡分科会長]
ほかに、ご意見は......。あ、どうぞ。