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ニュース〜医療の今がわかる

医師とメーカーの直接的な関わりを完全排除 ─ DPCヒアリング

■ 「中・長期事業計画」を作っている」 ─ あづま脳神経外科
 

[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 それでは、後発医薬品について議論させていただきたい。最初に、医療法人秀公会・あづま脳神経外科病院から、ご説明をお願いいたします。

[あづま脳神経外科病院・辺龍秀院長]
 はい。福島(県福島市)にあります、あづま脳神経外科です。これから説明させていただきますが、ヒアリングの調査票に誤りがあるので修正させてください。「後発品医薬品への切り替えを平成18年から」と書いてありますが、「平成17年」の誤りです。訂正をお願いします。(中略)

 それでは、医療法人秀公会の略歴をご説明したいと思います。昭和59年に108床の脳神経外科の専門病院として開設しました。(中略。施設の説明)

 ▼ 168床(急性期病棟60床、回復期リハビリ病棟60床、特殊疾患療養病棟48床)、診療科目は、脳神経外科、心臓血管外科、神経内科、内科、外科、麻酔科、リハビリテーション科、循環器内科、小児科。医師数は、26人(常勤9人、非常勤17人)、 外来数24,350人(平成19年実績)、入院数 55,133人(平成19年実績)。以上、同院のホームページより。

 (168床のベッドは)このような構成になっております。平成20年度からDPC対象病院になっていますが、これを支えるような形で老人保健施設100床、それから在宅サービスを備えております。複合型施設といったところでございます。以上です。

[西岡分科会長]
 後発医薬品の導入に関して、ご苦労された点はございますでしょうか。

[あづま脳神経外科・辺院長]
 我々が後発医薬品に切り替えようと思ったのは平成14年です。その時の診療報酬改定で、厚生労働省が後発医薬品に切り替えていくという情報がありましたので、それで後発品に切り替えていくという方針を打ち出しました。最初はなかなか進みませんでした。ドクターの抵抗も強かったですし、進みませんでした......。

 結局、この方針を決めた理由は......、患者さんの負担を軽減したい。(分科会長や医療課の担当者ら、うなずく) 
ということと、医薬品の在庫が高くなるといことで、こういう方針を決めました。

 ただ、なかなか進みませんでしたが、平成17年から「中・長期事業計画」を作っているわけですが、その中に(後発品の使用促進)目標を落とし込んで、年次で展開して少しやっていった。その辺が、現場に浸透するまで時間がかかり、大変だったと思います。

[西岡分科会長]
 ありがとうございます。それでは続きまして、防衛医科大学校病院からのご説明をお願いします。

[防衛医科大学校病院・望月英隆病院長]
 はい、病院長の望月と申します。
 防衛医科大学校病院は、国の直属、つまり防衛省直属の機関でございまして、国が推奨している目標値というのをできるだけ実現しようということで努力してまいりました。
 例えば、「ジェネリックの採用率を数量ベースで30%にしなさい」という指導があると思いますが、平成24年度までに30%まで持ち上げようということで頑張っておりました。18年度は22%、19年度は24%まで行きました。数量ベースでございますが。

 一方、平成19年には財務省の予算執行調査が行われまして、防衛省の防衛医科大学校、あるいは防衛医科大学校以外の自衛隊病院、そこにおけるジェネリックの採用率が低いことが指摘されまして、防衛省全体として、医療機関として2億6000(万)強を削減しなければいけない、ジェネリックに替えなければいけないという指導を受けました。

 私どもは一般会計の経営形態ですので、そのような予算編成も、ジェネリックへの移行を折り込み済みの予算を平成20年度に財務省から提示されまして、「これはもう、なりふり構っていられない」ということで、平成20年度の採用率が金額ベースで大きく上がったという経緯でございます。

 一方、制度的には、私どもの病院は薬剤部が「新規薬剤購入申請」を薬事委員会に独自に上げることができまして、財政の厳しい折、薬剤部が率先してジェネリックの採用申請を薬剤委員会に出したという経緯で、このような効率的なジェネリックの採用に至ったとというのが、(当院からの)説明でございます。

[西岡分科会長]
 ありがとうございました。それでは続きまして、国立大学法人・山形大学医学部(附属病院)、お願いいたします。(中略)

[山形大学医学部附属病院・細矢貴亮副院長]
 山形大学でございます。(中略)
 
 ▼ 詳しくは、山形大病院は、「国策に反している国立大学」? ─ DPCヒアリング をご覧ください。

 ジェネリックに関しても各診療科の裁量に任されている。(後発品の使用促進という)国の方針は分かってはおるんですけれども、それを病院としては全然徹底していなかったというのが現実でございまして、現状(後発薬剤比率1.8%)になっております。以上でございます。

[西岡分科会長]
 ありがとうございました。それでは最後に、医療法人聖麗会・聖麗メモリアル病院からのご説明をお願いします。

[聖麗メモリアル病院・岡部慎一院長]
 聖麗メモリアル病院でございます。私どもの病院は茨城県の上のほう、県北の日立市にありまして、非常に医師不足で、田舎の病院で脳神経外科に特化した医療をやっています。(中略)

 ▼ 同院の後発薬剤比率(平成20年度)は全体平均7.5%に対して1.2%。山形大学医学部附属病院と同様、「後発品の使用割合が低い」という理由で呼ばれた。

 (DPC)準備病院のころは、「特に診療は変えずに行きましょう」ということで、先ほどの山形大学と同じように、お医者さんのほうにも、後発品の安全性に対する不安ですとか、田舎の病院ということもあって、(後発品の)供給が急性期の患者さんに対応できるだけの......、「急に必要になった場合に供給できるか」という後発品メーカーに対する不安があって替えていなかったという状況があります。

 昨年と今年、DPC対象病院になってから4月から7月のデータで比較しますと、平成20年は後発品の使用割合は1.1%だったが、今年の4月から7月では3.26%。安全性や供給確保などを見ながら、周りの状況も見ながら、徐々に後発品を導入しているところです。「導入に反対」というわけではなくてですね。(委員から笑い声)
 恐らく、かなり、今年後半のデータでは上がるのではないかと思います。そんな状況です。

[西岡分科会長]
 ありがとうございました。それでは、どうぞご質問を。どうぞ、齊藤委員。


 【目次】
 P2 → 「中・長期事業計画」を作っている」 ─ あづま脳神経外科
 P3 → 「各診療科も納得している」 ─ 防衛医科大
 P4 → 「ドクターと業者との交渉はさせない」 ─ あづま脳神経外科

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