中医協人事の記者会見 (質疑応答)
■ 鈴木先生は医師会の関係強い、安達先生は診療報酬の権威
── 改定率は年末の予算編成で、ということですが、やはりある程度、改定率が固まらないと配分の議論は難しいのではないかと思いますが、その辺をどのように考えられているのか。
もちろん、手順としてはですね、改定率が決まり、(社会保障)審議会で基本方針が決まり、そして中医協という流れになってくるわけでございまして、「本格的な議論というのはこれから」ということになるわけでありますけれども、その改定率がそもそもの根本でありまして、これもですね、財政当局のご理解が不可欠になりますので、これについても、我々として、財政当局と......、後期高齢者医療制度もそうですけれども、交渉してご理解をいただくということで、今後、取り組んでまいります。
── 医師会に宛てた文書を我々にも配布していただけませんか。
そうですね......、あの......、えっと......、これについては、医師会宛ての文書ということでありますけれども、我々、役所として、私の大臣の名前で宛てた文書でございますので、基本的には公表するべき文書だと思いますので......、それはよろしいですね? (保険局医療課の佐藤敏信課長がうなずく)
じゃ、この文書を皆さんにコピーして、今日の日付が入っておりますので、そのままお渡しをしてください。
── 「医療再生」とおっしゃるからには、医療提供体制の改革も必要だと思いますが、それに関連して、前回の中医協改革ではその辺を社保審が話し合うということになったと思いますけれども、そちらも今回と同様のメンバーを考えているのでしょうか。
社会保障審議会......。
── そうです。それと、国民的な合意の在り方について。
はい。この社会保障審議会の医療部会、そして医療保険部会についても改選を迎えられる方がいらっしゃいます。その部会については、直ちに開く必要があるというわけではございませんので、多少、時間がございますので、それについても併せて人選を進めている......、改選を迎える方がおられますのでですね、そういう状況であります。
そして、医療全体を考える国民会議的なものということですけれども、私もかねてより考えておりまして、皆様にも申し上げているところですけれども、後期高齢者医療制度のように、いろいろ長時間議論しても、いざ制度が始まると実際にそれを利用される方から反発があるということで、意見集約の手法というのが、これまではある意味で団体のトップに何人かお聞きすれば、それが日本国の意見集約だと、こういうような時代もあったのかもしれませんけれども、これからの時代は......。
やはり、利用される方々というのは組織に入っておりません。組織化されておられないので、組織のトップに何人かお話を聞いて合意ができたらスタートするという、そういう新しい制度をつくるときの検討プロセスということは考えなければならないというふうに考えておりまして、本当にお一人おひとりの、組織に入っておられない方々の声も聞きですね、患者さんの声も聞き、あるいは組織化されていない関係者のお話も聞いて、それを集約していく、そういう新しい意思決定プロセスというのが必要不可欠だというふうに考えておりまして、その発想の1つが、この国民会議というような形態で......。
多くの方々が決定プロセスに加われることができ、そのプロセスも公表されながら、透明性を保ちつつ、全員が参加するような、こういう感覚、形の決定というのは......、我々も今、考えているところでありまして、そういう新しい意思決定の仕方ということについて、今後ですね、その考えがまとまれば公表し、形にしていきたいと考えております。
── 診療側委員の構成が変わり、「病院(代表)が2人から3人になった」というご説明があったが、茨城の鈴木先生も病院の先生であり、病院団体の役員もされていると思うのですが、そういう意味では「4人になった」と考えてもいいのかなと思います。そういう意味で、「かなり病院側に偏った人選になった」という声も出ると思うのですが、その辺はいかがですか。それと安達先生について、京都府医師会あるいは日本医師会から推す声があったのかどうか。
これも......、私も個々の先生についてですね、えー......、細かくコメントをするという立場にはございませんけれども、ま、鈴木先生については、病院を経営されておられるということでありますけれども、茨城県の医師会の理事もされておられ、そこでも活躍をされておられるということでございまして、ま、ある意味では医師会の関係が強いという理解をしているところでございます。
そして、安達先生におかれましては、先ほども申し上げましたけれども、(日本)医師会の診療報酬検討委員会の委員長でもあられる、まあ、大変な、診療報酬に関しては権威であるというふうに考えておりますので、そこについては、やはり(日本)医師会の皆様方のご理解も頂けるんではないかというふうに考えております。(質疑終了)
【目次】
P2 → 「執行部だから」というわけではない
P3 → 医療の再生のために診療報酬全体を手厚くする
P4 → 鈴木先生は医師会の関係強い、安達先生は診療報酬の権威
P5 → < 日医に理解を求める文書 >