中医協の新委員は、「決して誘導されません」?
■ 論点という名の「誘導」
○ 論点
それで、5ページ(論点)を見ていただきます。全くこう......、「何もお示しをしないと議論が進まないだろう」ということで、事務局(保険局医療課)のほうで、とりあえずの論点というものを出しております。
1. 小児入院管理料
1つ目は、小児入院管理料を算定する医療機関について4区分にしておりますが、こうしてきめ細かくやっているわけですが、さらに(きめ細かく)診療報酬上でどう評価していくかということです。
▼ 「小児入院管理料1」(4500点)と、「小児入院管理料2」(3600点)との間に新たな区分を設定して5区分にするか。
2. 地域連携小児夜間・休日診療料
それから2つ目は、特定の医療機関に地域の小児科のお医者さんが集まって診療するということについて、診療報酬上どう考えていくか。
▼ 点数を引き上げて届出施設数を増やすことが考えられる。特に、区分2を届け出ている診療所が全国で3施設と少ないため、ここを増やすような改定が予想される。
3. 時間外の軽症患者への対応、トリアージ体制の評価
それから、3番目は先ほどから資料でも説明しましたが、軽症でも時間外に受診される方が非常に多いということでございましたが、そういう方について診療報酬上どう対応していくのか。
それから、先ほどトリアージの話をしましたが、多数の受診者から緊急度の高い受診者を優先して治療する体制について、それなりに効果があると言われていますので、どう考えるか。
4. 小児救命救急センター、救急搬送診療料
それから4番目ですが、重篤な小児患者の受け入れを確保するという観点から、先ほど「PICU」(小児集中治療室)の話をしましたけれども、同じ「救急部」と言いましても、小児を中心にやってくださるような医療機関についてどう考えていくか。
それから、患者搬送に伴う同乗、計画搬送も含めてやっていただく(医療機関間の連携体制について診療報酬上)、どう評価するか。
5. 小児に対する手術等の加算
恐らくこれから技術評価分科会からのデータも上がってきまして、小児に特有の高度の手術や検査について議論されると思いますが、項目はこんなところです。以上です。
[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
はい、ありがとうございました。(以下略)
▼ この日の中医協の前日、保険局医療課の佐藤敏信課長が委員らに「事前レク」をしたらしい。ある新任委員は「300ページもある資料を渡されちゃって」と漏らす。次回のレクは11月3日夜に行われるという。
【目次】
P2 → 次期改定に向け、22の検討項目を示す ─ 遠藤会長
P3 → トリアージシステムへの「誘導」
P4 → 小児救命救急センターへの「誘導」
P5 → 論点という名の「誘導」