12月18日の中医協 (ブリーフィング)
■ 総会① ─ 医療機器の保険適用
[保険局医療課・佐々木健課長補佐]
総会は事実関係的なものなので簡単にやらせていただきます。(資料)「診─1─1」(医療機器に関わる価格及び保険適用)でございます。これは新規の医療材料(区分C1)ということで、(今回は)3種類でした。
1つは、脳動脈瘤の治療の機器です(販売名=ハイドロコイル エンボリック システム、テルモ)。普通のコイルだけだとスカスカというか、針金を巻いているだけなのですが、針金の周りに(血中の水分を吸収して)膨張するような材料(ハイドロジェル)がコーティングされていて、それによって充填率が高まるので(血流を遮断して)再出血などが起きにくい。有用性があるということで、5%の(有用性)加算が認められています(保険償還価格は14万1000円)。
それから、あとの2つは整形材料です。(ナカシマメディカルの「ブレンド‐E」は)膝の材料、これは「(使用が)長持ちする」ということでございまして、10%の改良加算が付いています。
▼ 膝蓋骨コンポーネント(パテラ)の保険償還価格は、直接固定用が5万6200円、間接固定用が5万5900円、脛骨コンポーネント・ポリエチレンプレートは8万4300円。
最後の材料は(人工股関節の)「寛骨臼」(かんこつきゅう)ということで、股関節の材料です(販売名=X3寛骨臼ライナー、日本ストライカー)。
これは要するに、(人工股関節の骨頭が小さいと脱臼しやすいが)ヘッド(骨頭)が大きくなると正座をしたときなどに外れにくいので非常にQOLが高くなるということもあって、これも10%も改良加算が認められています(保険償還価格は7万7500円)。
▼ 人工股関節で脱臼が生じやすい動作には、正座や正座状態でのお辞儀、あぐらやとんび座り、和式トイレの動作などがあるという。
すべて加算が認められている材料が3つでした。それと定例の「区分A2」(特定包括)、「区分B」(個別評価)が(医科と歯科を合わせて41件、12月1日から)入りました。
【目次】
P1 → 保険医療材料専門部会 ─ 平成22年度保険医療材料制度改革の骨子(案)
P2 → 総会① ─ 医療機器の保険適用
P3 → 総会② ─ 先進医療
P4 → 基本問題小委員会① ─ 後期高齢者に係る診療報酬
P5 → 基本問題小委員会② ─ 長期入院患者に係る診療報酬(資料説明)
P6 → 基本問題小委員会③ ─ 長期入院患者に係る診療報酬(論点)
P7 → 基本問題小委員会④ ─ 長期入院患者に係る診療報酬(支払方式)
P8 → 基本問題小委員会⑤ ─ 処方せん等の変更
P9 → 基本問題小委員会⑥ ─ 地域特性への配慮
P10 → 基本問題小委員会⑦ ─ 宿題事項