12月18日の中医協 (ブリーフィング)
■ 基本問題小委員会⑥ ─ 地域特性への配慮
[保険局医療課・尾崎守正課長補佐]
前回(11月27日)も、(入院時医学管理加算の要件緩和をめぐって)大分ご議論がございまして、(地域の特性を考慮した診療報酬点数について)宿題風になっていたものですから、現状と課題なり、現状の診療報酬上の評価を書かせていただいた上で、「今後どうしていきましょうか」ということ。
○ 地域特性を考慮した場合の課題内容としては、地域差を考慮すると言っても評価する指標がまだなかなか良いものがないということもありますので......。
(1) 同一の医療サービスを受けても、住んでいる地域により、患者の負担金額が異なる。
(2) 診療報酬点数が高い地域においては、保険者負担も高くなる。
○ 論点提案としては、「今回の改正ではDPCにおける評価などに反映させる」として、「その他の部分については継続検討ということでいかがでしょうか」ということを提案させていただきました。
地域特性への配慮については、評価指標などが確立していないことから、引き続き検討するとして、今回の改定ではDPCにおける評価などに反映させることとしてはどうか。
いくつかご議論がございましたが、2号(診療)側からは特に、「加算を取るとか取らない」ということではなくてですね、「加算の要件」について......。
いわゆる医療過疎の地域で要件を満たしにくい地域があるでしょうから、「要件緩和ができないか」というようなお話がございました。
1号(支払)側からはですね、白川(修二)さん(健保連常務理事)だと思いますが、(どこに住んでいても同じ医療サービスが受けられるという観点から)「点数そのものを地域によって変えるのは良くないんじゃないか」と(いう意見があった)。
現状、患者さんの負担なり保険料負担の標準化、平準化ということもありますので、全国一律の点数にするという原則は大事なんでしょうと。
その上で、要件緩和ということについては、2号(診療)側の意見に(原則として)賛同する。しかしですね、どういう地域でどんな緩和をするかは非常に難しい問題ですので、慎重に検討しないと逆に地方だけが有利な点数設定になってしまう、要件設定になってしまうということになるんじゃないか、そこについては慎重に検討していくべきではないかというお話がございました。
遠藤会長からはですね、事務局(保険局医療課)に宿題というような形で投げられまして、どういうものができるか分からないけれども、「事務局でたたき台のようなものを作ってほしい」と。それを見た上でやれるものはやるし、「叩いた上でやれないのであれば今回は何もやらないということでどうか」というお話で終わっています。地域差の関係は以上です。
【目次】
P1 → 保険医療材料専門部会 ─ 平成22年度保険医療材料制度改革の骨子(案)
P2 → 総会① ─ 医療機器の保険適用
P3 → 総会② ─ 先進医療
P4 → 基本問題小委員会① ─ 後期高齢者に係る診療報酬
P5 → 基本問題小委員会② ─ 長期入院患者に係る診療報酬(資料説明)
P6 → 基本問題小委員会③ ─ 長期入院患者に係る診療報酬(論点)
P7 → 基本問題小委員会④ ─ 長期入院患者に係る診療報酬(支払方式)
P8 → 基本問題小委員会⑤ ─ 処方せん等の変更
P9 → 基本問題小委員会⑥ ─ 地域特性への配慮
P10 → 基本問題小委員会⑦ ─ 宿題事項