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12月18日の中医協 (ブリーフィング)

12月18日の中医協.jpg 厚生労働省は12月18日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)の保険医療材料専門部会、総会、基本問題小委員会を開催した。会議終了後に厚労省の担当者が行った記者ブリーフィングの概要をお伝えする。(新井裕充)

【前回までの中医協】
○ 12月16日の中医協 (ブリーフィング)
○ 12月11日の中医協 (ブリーフィング)
○ 12月9日の中医協 (ブリーフィング)
○ 12月4日の中医協 (ブリーフィング)
○ 12月2日の中医協 (ブリーフィング)

■ 保険医療材料専門部会 ─ 平成22年度保険医療材料制度改革の骨子(案)
 

[保険局医療課・佐々木健課長補佐]
 保険医療材料専門部会は非常に短時間(約10分)で終了いたしました。「材─1」(平成22年度保険医療材料制度改革の骨子案)という資料を出させていただきました。
 前の(12月11日の同部会で示した)資料とどこが違うかというところは(医療課・迫井正深)企画官も説明しましたが、「平成22年度中に改定を実施しますよ」ということを明記しました。資料の(各項目の)中に、「平成22年度実施」を入れたということ。
 それから、(骨子案の)6ページ(既存の機能区分に係る事項の「一定幅方式」、「再算定」、「機能区分の見直し」のうち、「再算定」における)外国価格参照制度の為替レートの(平均値の対象期間の)部分でございます。

○ 修正前
現行では、調査実施時期から直近の1年間を用いているところであるが、昨今の経済情勢等を勘案し、調査実施時期から直近の2年間とすることとする。なお、次回改定以降についても、原則としてこの期間は変更しないこととする。
 文末に、原則として「直近2年間」を固定するとしていましたが、「あまり固定しないほうがいいんじゃないか」というご指摘が前回(の同部会で)あったので、この(なお書き)部分を削除しました。資料の直しは以上でございました。

 あと、委員からいくつかご意見があって、これは今回の平成22年度保険医療材料制度改革での対応ではないのですが、平成24年度改定に向けた課題ということで、材料の機能区分について白川(修二)委員(健保連常務理事)から......(意見があった)。
 要するに、昔から機能区分があってかなり値段が下がっているものと、新しい材料を使うので値段がキープされているようなものもあるだろうから、その辺の実態についてデータを整理して提示して検討させてほしいという意見がありました。これは、「次回(平成24年度)に向けて対応させていただきたい」と企画官からお答えしました。

 それから、(支払側の)北村(光一)委員(経団連社会保障委員会医療改革部会長代理)から、資料(骨子案)の6ページ「既存の機能区分の見直し」に関して(要望があった)。

機能区分については、臨床上の利用実態等を踏まえ、該当製品の存在しない機能区分について、経過措置をおくなどして、順次削除することとする。また、供給が著しく困難な特定保険医療材料における機能区分の見直しには一定の配慮をするなど、より適切なものとなるよう実施することとする。
 例えば、「供給が著しく困難な医療材料の区分見直しには配慮する」とあるので、安定供給の観点からも、「有用性のある医療機器などについては細分化するということもやったほうがいい」ということ。これは、企画官から「希少疾病などの供給が困難にならないように配慮したい」と回答させていただきました。

 ▼ 北村光一委員は、「非常に有効な機能を持つ材料については、大括りの機能区分の中に細分化した区分を検討するということについて今後配慮願いたい」と求めた。迫井企画官は、「希少疾病など患者数が少なくても必要な材料が存在する。(希少疾病などの場合に)『供給が困難にならないように』ということを念頭に置いた記載なので、改めてきちんと対応したい」と回答した。

 あと、松村啓史専門委員(テルモ取締役専務執行役員)からも同じく(既存の)機能区分の所で、材料の種類が非常に豊富なので、良い物......、「イノベーション」と言うんでしょうか、今の機能区分に入ってしまっている材料でも、有用性のあるものについては別に区分を立てるということも考えてほしいということがありました。

 ▼ 松村専門委員は「安定供給の目的だけではなくイノベーションの評価という観点からも、30万品目が700の中に入っているのはあまりにも粗すぎるので、そこはぜひ検討をお願いしたい」と求めた。

 あと、(診療側の)嘉山(孝正)委員(山形大学医学部長)から「安全性についてさらなる評価をすべきじゃないか、評価が足りないんじゃないか」というご指摘もありました。
 今、いろいろな評価(があり)、安全性や有効性の部分(の評価)もありますので、そういう機能評価を有効に使っていきたいとお答えさせていただきました。ということで、(同日の部会は)ほぼ10分程度で終わりました。


【目次】
 P1 → 保険医療材料専門部会 ─ 平成22年度保険医療材料制度改革の骨子(案)
 P2 → 総会① ─ 医療機器の保険適用
 P3 → 総会② ─ 先進医療
 P4 → 基本問題小委員会① ─ 後期高齢者に係る診療報酬
 P5 → 基本問題小委員会② ─ 長期入院患者に係る診療報酬(資料説明)
 P6 → 基本問題小委員会③ ─ 長期入院患者に係る診療報酬(論点)
 P7 → 基本問題小委員会④ ─ 長期入院患者に係る診療報酬(支払方式)
 P8 → 基本問題小委員会⑤ ─ 処方せん等の変更
 P9 → 基本問題小委員会⑥ ─ 地域特性への配慮
 P10 → 基本問題小委員会⑦ ─ 宿題事項

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