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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼9 小山万里子・ポリオの会代表(下)


小山
「どうしても高齢化すれば医療費や社会福祉関係の費用は自然と増えると思うのです。ただ妙な言い方をすると、それで私たち団塊の世代が死んだら、医療費はそこで解決するのではないでしょうか。だから、これから医療費は増えますけれど、それほどずっと増え続けるようなものじゃないと思っているんです。逆に言えば団塊の世代は元気ですし、私も再雇用で働いていますけど、働ける期間があれば、それこそ税金も払いますし、国の負担としては少ないと思います」

村重
「本当にそうですね」

小山
「ポリオ後症候群というのが、これからもっと研究していただかなければいけないものであって、どういう症状が出るかというのをお医者さん自身も研究していただく必要があります。だったら患者が自分から医療に対して言わないと。黙って座ればピタリと当たるなんてことはないですから。だから患者は医者にいかにどう伝えるか、自分たちのことをしっかりと客観的にきちんと把握して伝えなければいけないと思っています。自分の感じる症状を気のせいだと思っても、同じ症状の人が他にいるかもしれない。だから私自身もポリオの会の最初の頃は、できるだけ自分の体の症状の思いすごしのようなことも全部伝えるようにしました。すると、やっぱり結構います。例えば排泄障害にしても同じような方がいます」

村重
「恥ずかしがってか、なかなかそういうお話をなさらない方が多いですよね」

小山
「でもそれを言うと、あ、同じ症状の人がいるということで、言いやすくなりますよね」

村重
「医者は慣れているので、全然恥ずかしがる必要はないと思うのです」

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