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ニュース〜医療の今がわかる

「大地震でジャーナリスト、医療者はどう動いたか―被災地からのレポート」 ②

■ 穴澤鉄男氏(元河北新報記者)①


[穴澤鉄男氏(元河北新報記者)]
 ご紹介いただきました穴澤でございます。1か月時点での被害者の数を見ますとですね、宮城が死者7929人、岩手3811人、福島1211人と......。

 まあ、(宮城は)岩手の倍あるわけですね。ですから、今回の都道府県別の被害という点では、一番宮城が深刻ということになっております。

 それであの......、まあ私も一応、「フリージャーナリスト」を名乗っておりますので......。私自身は青葉区という所に住んでおりますから実質的にはほとんど被害がないということだったんですが......。

 一刻も早く現場に入りたいと思いながら、ガソリン不足ということでなかなか入れなかった。まあ......、4月初めになりました。とりあえず宮城県内をですね、南から北にずっと一通り現地を見ました。(中略)

 10メートルぐらいの丘ですね、そこからいつも海を見ていたという所です。それが一挙にこんなふうになった。これ(スライド)も同じですね。このがれきの闇になってしまったと......。これ(スライド)もこのような状態。(中略)

 ▼ 撮影した写真を次々に紹介している。

 これ(スライド)は仙台空港です。今、自衛隊がさかんにがれきを撤去している。これ(スライド)は4月3日の映像ですけれども......。(中略)

 これ(スライド)、今お示ししているのは、(仙台市)若林区の荒浜という所でございまして、海水浴をやったりサーフィンをやったりという、そういう所でございます。仙台市の中心部から車で30分も掛からないような所ですね。

 遠くの方に木が点々と見えますけれども、この辺はかなりの幅のある砂防林でした。それが全部持っていかれました! 主な集落がそっくり消えました。

 震災の翌日辺りにですね、この荒浜に遺体が200人も300人も転がっているという情報がテレビなんかでさかんに言われたんですけれども、まさに文字通りそういう状況だったということですね。これ(スライド)も荒浜地区の惨状でございます。残ったのは(家屋の)土台だけと......。(中略) 

 次は石巻です。石巻はですね、被害のタイプは大きく3つに分けられると思いますけれども......。(中略) 船着場なんかがあった所にまずドーンと来てですね、それで日和山というのが裏にありましてですね、その裏側にずーっと市街地が広がっているんですが、その河口側から全部、市の中心部がやられました!

 それから、これ(スライド)も、河口からいくらも離れてない所です。漁港はですね、たぶん2キロぐらい離れていますが、そっからこれだけ持ってこられたんでしょうね。

 (悲惨な状況を撮影した写真を見ながら)これもなんかこう......、劇画に出てくるような素晴らしい絵ですね! (会場から少し笑いがこぼれる)

 これ(次のスライド)は石巻の中心部、目抜き通りでございまして、立町中央商店通りと言うんですが、そこでも、全部この惨状です。全部、1階はみんな浸水しています。(中略)
 

【目次】
 P2 → 前野一雄氏(読売新聞編集委員)①
 P3 → 同②
 P4 → 同③
 P5 → 穴澤鉄男氏(元河北新報記者)①
 P6 → 同②
 P7 → 小出重幸氏(読売新聞編集委員)①
 P8 → 同②
 P9 → 同③

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