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ニュース〜医療の今がわかる

地域完結型医療の実現を目指して

■ 「自己完結医療」から「地域完結医療」へ
 

【済生会熊本病院院長】
 これもDPCデータから病院機能を見たものです。

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 これが地域の中核病院といわれる所が、効率性と複雑性の関連を見たものですが、重症の患者をよく診ているという、赤線で4分割になっていますが、右上のところにみんな入っていますので、一応医療の提供体制としては、効率的な医療を提供できている病院群が連携医療の中心になっている。

 逆に言うと連携のネットワークができているから、在院日数が短く、効率的な医療の提供につながってきているのではないかと考えています。

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 これまでは専ら総合病院といったところでは「自己完結医療」ということでやっていましたが、それをそれぞれの得意分野を活かすためには「地域完結医療」、特に機能を重視し、急性期病院であれば手術、高度の検査、救急、専門外来、地域の診療所の役割、回復期病院の役割といったものが、このように図示しているような形で発揮して、それぞれの連携がうまくいけば、得意領域をやることによって地域医療の効率、もう1つは地域におけるそれぞれの病院の役割がきちんと果たせるのではないかと考えています。

 これは脳梗塞の例ですが、自己完結型の場合はStroke Unitで治療して、その後、回復期リハビリ病棟で治療をするのです。そして、介護、在宅、あるいはクリニックへお返しするという形です。

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 この地域完結型ではStoroke Unitを急性期病院の役割としてはここを中心にして行う。ですから、リハビリもいわゆる維持とか回復のためのリハビリというよりも、むしろ急性期のStoroke Unitに入っている、どちらかというと放出リハです。こういったものに力を入れて、なるべく早く次のリハビリ専門病院での回復が早くなるようなやり方をしています。

 こういう流れの中で、脳梗塞の治療を、このようにやったらいいのではないか、熊本モデルと呼んでいますが、これが熊本市民病院の橋本先生という方が、こういう形でやったらいいということで、大方の賛同を得られているので、こういう形で進んでいます。

 結局、地域の中の病院群が協力することによって、お互いが得意な機能を高めて、その道を患者が通ることによって、より患者にとっていい状況が訪れることを期待してやっているわけです。
 

【目次】
 P2 → 熊本市内の連携医療の特徴
 P3 → 熊本市内の病院環境
 P4 → 入院患者数比較
 P5 → 「自己完結医療」から「地域完結医療」へ
 P6 → 連携パスの動向
 P7 → 今後の病診(病)連携の課題
 P8 → 連携ネットワークの質の管理
 P9 → 連携医療とは
 P10 → 今後の対策

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