地域完結型医療の実現を目指して
■ 連携パスの動向
【済生会熊本病院院長】
もう1つは連携パスのことがあります。
パスは熊本の国立医療センターと私どもの病院が日本全国の中でも先進的な活動をしてきましたので、そこの病院のネットワークを通じて、いまAMI、人工骨頭置換術、脳卒中、くも膜下出血、その他まだ点数化されてはいませんが、いわゆる慢性腎不全、糖尿病などいわゆる急性で発症して病院から地域の診療所で診ていただく、フォローしていただくものまで、できるものは片っ端から作っていこう。
特に「4疾病5事業」ということが発表されていますので、そういったものでできるところから作っていこう。
パスというのはある程度の制約があるので、すべての疾患、すべての状況に対応することはできません。救急で発症して入院する、それから地域の診療所で長くフォローしていただくようなものは、使えるのではないかと思っています。これはだんだん数が増えていくだろうと考えています。
実際連携パス作成関連施設で「シームレスケア研究会」というのは計画病院の国立病院に私どもがお手伝いをしている。そして、地域のリハビリ、慢性期をやっている病院がそれに参加されると。
私どもの病院が計画病院でやっているのも、私たちの病院のネットワークの中のそういう機能の違ったところが集まって、連携パスを作っている。熊本市民病院は「脳血管疾患の障害を考える会」というのを持っておりまして、その中でまたパスを作成してやっていくという形で活動をしています。
【目次】
P2 → 熊本市内の連携医療の特徴
P3 → 熊本市内の病院環境
P4 → 入院患者数比較
P5 → 「自己完結医療」から「地域完結医療」へ
P6 → 連携パスの動向
P7 → 今後の病診(病)連携の課題
P8 → 連携ネットワークの質の管理
P9 → 連携医療とは
P10 → 今後の対策
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