平成24年改定に向けたDPC制度に係る今後の対応 (下)
■ 「地域医療が本当に崩壊しかねない」 ─ 鈴木委員
[鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)]
大学病院というのは別格だと思うんですが、それを分けることは問題ないと思うんですが、ただ、それは大学病院というものの役割がね、診療だけでなくて教育とか研究とか、そういうものも含めて総合的な役割がありますので、そのために医師もたくさんいるわけですよね。
私だって、大学病院にいた時も、あれですよ、診療担当の時期とね、研究の時期と分かれて、必ずしも臨床をやってない時期だってあったわけですよね。そういうようなことを言えば、それも全部......、医師の密度の中に入ってしまう、これもちょっとおかしな話。
だったら、大学病院でもう分けたほうがいいんじゃないかと思うし、逆に大学病院の入院をそれだけ評価するんだったら、私は外来をですね、一般外来をですね、専念するとか、やっぱり何らかのそういうものがないと、機能分化にも全然つながらないんですよね。そういうものもセットで考えないといけないんじゃないかなーと思うし......
▼ !!!
それ以外のものを分けるのは、これは問題だと思うんですね。やっぱりあの......、「医師密度」というのはひじょーーに大きな問題をはらんでて、第2の7対1......、もっと大きな問題になる可能性がある。
地域医療が本当に崩壊しかねない。ここは、私は再検討していただきたいと思います。
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
(宴もたけなわですが、という感じで)はい、ありがとうございました。
えー......、だいぶ時間も経ちましたけども、特に他にご発言、ございますか?
(挙手なし)
ないようでしたら......、分科会の提案を含む、今後の対応について、中医協としては承認し、DPC評価分科会におかれましては引き続き、ご検討をお願いしたいと思います。
また、続きましてさらに議論する機会があると思います。その時に、ご議論いただきたいと思います。それでは......、まだDPC(関連の議題が)ありまして、「DPC制度に係る対応について」の残りの議題を一括でご議論いただきたいと思います。
事務局からご説明お願いいたします。どうぞ。
[厚労省保険局医療課・迫井正深企画官]
はい、医療課企画官でございます。残りは事務的な内容、あるいは冒頭、会長のほうからご指摘いただきました高額薬剤に関する話。まず1点目ですが、「総─3─4」(DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応)でございます。(中略)
▼ 資料はこちら。
残り、2点目ですが、「総─3─5」(DPC制度への参加案)をご覧ください。(中略)
▼ 資料はこちら。
最後でございますが、簡単に申し上げます。「総─3─6」(データ提出係数の運用案)でございます。(中略) ご了解いただきたい、こういうことでございます。事務局からは以上です。
▼ 資料はこちら。
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
はい、DPC制度の運用についての修正、提案でございますが、いかがでしょうか。はい、西澤委員、どうぞ。
[西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)]
えーと、資料「3─5」の(DPC制度への)参加でございますが、2年に1回、これは決まったんだと思います。
この移行の時期ですが、4月1日と7月1日の2回を4月1日に、ということですが、参考までに、前回ですね、7月......、4月と7月に参加した数が、もし分かれば......。
あるいはあの......、7月になった病院の日付とか、ちょっと分かれば教えてもらいたいと思うんですけども......。
▼ 事前レクの段階で確認できなかったのだろうか。
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
事務局、いかがでしょうか、はい。
[厚労省保険局医療課・迫井正深企画官]
はい、医療課企画官でございます。ご指摘の数字、それから理由につきましては現在ちょっと手元にございません。数字は調べれば分かるんですが、どういう理由かにつきましては、これは改めて聴取をしないと分からないということになります。
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
はい。
[西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)]
分かりました。私もちょっとこれあの......、あまり数件しかとってないんで、問題ないんじゃないかと思っておりますが、一応、もうちょっと数多く意見を聴いてみたいんで、もしできれば事務局のほうで過去4月に入った所の理由をきいて、それで問題ないということを確認するという条件で......。
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
はい、他にいかがでしょうか。あ、事務局どうぞ。
[厚労省保険局医療課・迫井正深企画官]
了解いたしました。
▼ 事務局も大変である。
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、他にご質問もないようでしたら、本件につきましては、今、西澤委員がご指摘になった点を留保して、留保条件として中医協として承認をしたいと思います。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは小山分科会長、どうも長い間ありがとうございました。(次の議題へ)
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【目次】
P2 → 「第2の7対1看護になりかねない」 ─ 鈴木委員
P3 → 「私どもとしては少し認識が違う」 ─ 厚労省
P4 → 「中小病院より大病院に少し手厚く」 ─ 小山分科会長
P5 → 「分かりやすく説明いただけないかな」 ─ 西澤委員
P6 → 「補足として、いくつかご説明を」 ─ 厚労省
P7 → 「私はこの考え方は支持しております」 ─ 白川委員
P8 → 「基本的にはこの考え方で問題ない」 ─ 嘉山委員
P9 → 「地域医療が本当に崩壊しかねない」 ─ 鈴木委員