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ニュース〜医療の今がわかる

議連発足記念・真の公聴会


丹生裕子・県立柏原病院小児科を守る会代表
「私たちは昨年4月に発足した。市内の病院で唯一小児科のあった県立柏原病院で1人しかいない小児科医が辞意をもらし、小児科がなくなるからということで分娩予約の受付を中止したと新聞報道で知り、このままでは産科も小児科も両方失ってしまうと慌てた。安心して子供を生み育てることのできる地域でありたいと考えた時、お医者さんに頼らなければならない、だったらお医者さんを大切にすること守ることが、安心して子供を生み育てることになるのでないかと思ったのが私たちの活動の原点。それを3つのスローガンに込めて活動してきた。1、コンビニ受診をやめよう、2、かかりつけ医を持とう、3、お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう。このスローガンを乗せたマグネットを作ったり、子供を持たない住民にも地域医療の現状を知ってもらおうとビラを作って配布したりしている。それから賢い親が増えることを願って柏原病院の医師、保健師の監修を受けて『病院へ行く前に』という冊子も作った。私達の活動がどの程度浸透しているかは分からないけれど、柏原病院では昨年の時間外受診が前の年の4分の1に減ったという。4月から新しく小児科医も2人来てくれることになり、とても嬉しく思う。でも新しく来たお医者さんが疲れてしまわないようにしないといけないと思っている。柏原病院ではお医者さんが増えたので夜間二次救急の輪番に復帰することを検討している。お医者さんに感謝の心を伝えようといったことでお医者さんの立場を思いやる人が増えたと思う。医療は施すもの、施されるものではなく、ともに力を合わせて作り上げていくパートナーのようなものだと思う。柏原病院全体では、大学医局からの引き揚げが相次いで4年前まで43人いた医師がこの春には20人にまで減ってしまった。増えたのは小児科だけ。私たち住民にできることは、丹波で働くのも悪くないかなとお医者さんに思ってもらえるような地域をつくることだと考えている」


久常節子・日本看護協会会長
「最初の網塚先生のNICUの話は衝撃的。一般家庭で1人のお母さんが1人の健常な乳児をみるのも大変なのに。皆さんの言うように医療費が足りないという話はもちろんあってパイを増やせという話には賛成だが、それに加えて医療費の配分も考え直さないといけない。日本の医療の特徴は、入院期間が長く、医師や看護師の配置が少なく、薬の使用量が多い、よく私どもは、多い少ない長いの医療と言っている。このうち人の配置に関して言うと、看護師の受け持ち患者が1人増えるごとに患者の死亡率が7%上がるという研究があるし、また逆に看護師が増えると回復が早く入院機関が短くなるという研究もある。このように看護師を増やすことの効果は明らかであるにもかかわらず、10対1の基準から7対1の基準ができるまでに10数年かかったように、なかなか良くなっていかない。医療費の配分を人の配置に視点を置いてやってもらいたいなと思う。7対1を導入した時には看護師が足りないと騒がれた。しかし本当に足らないのか。日本全国で80万人の看護師が働いている。このうち10万人が毎年離職していく。なぜこんなに辞めていくのか、桑江先生の女医さんの問題と重なる。3交代で夜勤務をしなければならないうえに、超過勤務の平均が14時間40分と一般企業の1.5倍ある。これでは子育てしながらではとても続けられない。緊張を強いられるし、ちょっとしたことですぐ医療事故になる。現在厚労省が音頭をとって、短時間正職員制度というのが進められているが、ぜひ推進してもらいたい」

コーディネーター役の土屋了介・国立がんセンター中央病院院長
「私にあたえられた時間は10分。内田絵子さんが医療関係者が多すぎるということだったので、内田さんの味方をしながら、いくつか聴いていきたい。嘉山先生は医療費亡国論が悪いというけれど、では亡国論が出てから25年間医療者は何をしていたののだろうか」

内田絵
「私も医師に感謝の気持ちを持つということで患者会を立ち上げている。現状を考えると勤務医が週に80時間以上働いているようなことは何とかしなければならない。その目的は何か。医師がプロフェッショナリズムを発揮して、受益者たる患者の利益追求をするということなんだろう。だとすると9人のうち2人しか患者がいないのはどういうことなのか。患者がこういうから大変、クレーム言うから大変ではない。患者の敵は病気であって医者ではない。なぜそう(接続がおかしいのでメモ不備か)なるか。共通目的は再発防止であり、中立公正な開示をして、どうしてというのを、医師のミスなのか、それとも他の医療提供者のミスだったのか、不可抗力だったのか、きちんと出すことが必要。患者は真実を知りたい、隠せば追うというよくない関係になる。医療をサポートしてほしい人材不足を何とかしてほしいというなら、医療の資源配分がどうなっているか開示してもらわないと」

土屋
「私の持ち時間のうち5分を内田さんに差し上げたので、それでフィフティーフィフティーということにしてほしい。ところで、なぜ情報開示してこなかったのだろう?」

嘉山
「資料にもつけたが事故に関しては80大学は昨年9月から基準を設けて開示を始めている。uminという東大にあるサーバーに全情報が載っている。この数年で大きく変化した。山形大では、医療事故を隠蔽した教授が懲戒処分になっている。たしかに取り組みとして遅かったかもしれないが、先ほど土屋先生から医療者を何をやっていたかという指摘があったが、医療者は医療をやっていた。日本医師会がやてくれていると思っていた。国民がきちんと情報を持っていなかったことが問題なので、まず全部出すことが大切だと思う」

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