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ニュース〜医療の今がわかる

議連発足記念・真の公聴会


桑江
「きちんと労働基準法を遵守した交代勤務になっていれば女性だって1人前に働ける。現状で何人分というのは言っても仕方ないし、現状を追認するだけと考える。労働基準法を守れば自然に解決する」

内田健
「ICは進めるべきであることは言うまでもないが、しかし医療者と患者との間には知識や情報料に凄まじいギャップがある。だから情報を全部伝えることはしていない。いかに患者さんに決定し納得していただくか、そのための情報提供であり、その正しさを支えるのは専門職としてのモラルだ。その辺り高久先生が最も詳しいので一言いただければ」

高久史麿・日本医学会会長
「長崎大に行くと、医学を伝えたポンペの言葉が飾ってある。『医者は患者のために働く者だから、患者のために働く気がないなら医者を辞めた方がいい』という内容。そんなことでよろしいか」

網塚
「おそらくギリギリに頑張って看護師1人あたり5人から6人。保育士より甘いじゃないかと思うだろうが、保育所は受け入れを断っている待機児童の存在があるから3人以下にできる。でもNICUの場合は入院拒否でそんなわけにいかない。そこを譲歩して、この数字だ」

ここから自由討論に入る。土屋
「萎縮医療を防ぐ方策として刑事免責が真っ先に上がってくるが、反対側の意見としてはカルテ改竄や保険の不正請求のような違法行為が実際に行われてきたじゃないか、そういうものを放置しておいて免責など受け入れられないということ。自浄作用がないままに一方的に免責を言うと反発を食らう」

有賀
「悪いヤツがいるじゃないかというのは、どの業界にも困った人がいるということだと思う。私も医療訴訟に関与してみて、少なからずきちんと裁かないといけない事例のあることは知っている。しかし今は腐ったリンゴの排除の話ではなく、まじめな人たちが萎縮していくことをどうするかの話だと思う」

土屋
「信頼関係を再構築するには、ギャップをどう解消するかが問題になるので、メディエーターを用意した方がよいのでないか」

嘉山
「ADRは進んでいくのでないか。メディエーターも山形大では導入する方向で進めている。ICの根本は、全部分からせることではなくて、話しているうちに真剣さが伝わって信頼関係ができてくるということなんだろう。ヒポクラテスの時代からの我々に任せればよいではないということだ。メディエーターは健全な医療のために必要だ」

土屋
「財政的裏付けはあるのか」

嘉山
「戦前からロジスティクスを考えないのがこの国の伝統だから、何も裏付けはない。厚労省から通知が出て、普通の企業だったら、それに必要な資源の支給があるものだと思うが、通知の裏を見ても真っ白だ」

土屋
「その辺から手をつけたい。この間も医政局長通知で、医師は医師業務に専念し、その他の業務は看護師や技師に任せよ、看護師や技師も専念し事務職に任せよというようなありがたい通知が出てきたが、じゃあ事務職は余っているのかといったら毎年削減され続けている。じゃ、外注するかといっても、その分の予算措置もされていない。施策を行えと言いながら財源は知らんという、これをまず改めてもらわないと」

内田絵
「負担と給付に尽きる。患者は目的税で負担が増えても仕方ないと納得している、しかし今のままで増えるのには納得できない。負担増になった分、どれだけの安全と質の向上があるのかそこを明確に表してほしい。患者も市民も参画して負担と給付の問題を考えよう。患者も負担増は当然だと思っている」

土屋
「この問題の解決はたしかに中医協の枠を超えているし小手先の改定では限界に来ていることも明らか。質の保証という意味では医道審という立派な名前の審議会があるが単に刑事処分の後追いをしているに過ぎない。医師の集団が自ら身を正す自浄作用を示さないと信頼回復はありえない。医師は社会の中で活躍するものなのだから社会を忘れてはうまくいくはずがない」

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