医道審議会医師臨床研修部会
山口
「地域に研修医が行っても即医師派遣機能の復活につながるのかは別。研修医を派遣するわけではないのだから。大学の機能回復にはむしろ後期研修。虎の門病院でも前期は12人いたのに3人しか残らなかったという年がある。後期で他に魅力あるプログラムがあれば出ていってしまう。大学病院でも、そこの改善がないと解決にならないだろう。研修指定病院の基準に関して言えば、CPC実施が条件になっているが、いったいどれだけの病院がやっているか。このように改めてアンダーライン引いてもいいのだが、この基準を完全にクリアする病院がどの程度あるのか、その辺り次回データを出してもらえれば」
斎藤
「後期研修でどこに何人行っているのかもデータがない。前期で地域に集めても、後期でまた大都市に戻っちゃう。後期も含めて規制というか何かないと難しいのかもしれない」
山下
「長期的に見れば、優れた医師を生み出せるかどうかが問題で、初期研修もその流れの中で、そういう人を出せるような病院が管理型として責任取ってきちんと育てる必要があるだろう。基準を決めた以上守れるところをきちんと判定して、基準はクリアできないけれど地域医療を頑張っているような病院にもローテーションしていけばいい。管理型はきちんとした大きな所、周りに協力病院というのでよいのでないか。アメリカもそうなっている。そうでないと、これからの時代、よい医師は育たない。大きな病院と小さな病院とでは機能が違う。それから現状では医学生は自分たちのキャリアパスが分からないから、それを示してあげる必要がある。管理型の病院には、その責任と能力も必要だ」
河野
「初期研修ではプライマリケアが大きなテーマだった。専門性が今回出されたことが大きい。プライマリケアだけだと、若い人にはその先が見えないからモチベーションが下がる。専門性が重要な理由だ」
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