医道審議会医師臨床研修部会
斎藤
「次に定員のたたき台だが、これは妥当か、何かご意見あれば」
長尾
「派遣とは何をもって派遣と呼ぶのか。これまで大学病院が派遣してきたのは事実だが、医局に属している人が行ったら医局が派遣したことになるのか、それともある病院から別の病院へ異動したら、元の病院が先の病院に派遣したことになるのか」
田原
「派遣の定義はここでも議論いただければ。私どもの考えでは、大学が行っている無料の紹介事業、そういうやり方を派遣と呼んでいる」
山下
「その説明ではよく分からない。病院の中で、この人は派遣なのかそうじゃないのかなんて分けられないから、このコンセプトには非常に反対。定員はあくまでも質の向上の方から積み上げて、そのうえである地域にどうしても医師が必要だからとなった時に改めて考えればいい話であって、それが混乱しているから先ほどの山口先生のような研修医が行くのは医師不足対策で派遣されるのかという話になる。質を担保できる積み上げをして、そのうえで、その定員でいいかというのが筋だ。3つのファクター一緒に考えるならともかく、これが先に出てくると前へ進めない」
田原
「(いろいろ言ったが意訳すると)検討会で決まったんだから、その枠内で議論してよ。病院の基準強化については別途3番目の論点で議論いただきたい」
斎藤
「何らかの方法で各都道府県の定員を決めるとして、どのようにやるつもりか案があれば」
田原
「案というほどのものではないが、たとえは東京都の研修医の実数は1338人、しかし東京都の人口は全国総人口の1割ほどであり、そこから弾くと上限は780人程度になる。一方で大学医学部の入学数から計算すると1200人くらいになる。こういった数字をどうやって考えればいいのか議論いただきたい」
斎藤
「入学数と研修医の数は違うんでないか」
田原
「医師不足に対応しようということで定員を増やしたところなので、そちらの数字を使った」
???
西澤
「こうやって出すと大都市は減らせという話になるが、しかし東京などは臨床研修制度が始まって研修医が減っているから、その辺も考慮に入れないと」
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