妊婦の搬送コーディネーター、年度内開始に向け議論―東京都
■コーディネーターとしての助産師
[岡井崇会長(昭和大医学部教授)]
実際に今、コーディネートする方を募集する段階にきているのか。(事務局への質問)
[事務局]
公募には至っていないが、総合センターか地域センターの助産師、またはOBを中心にお願いするということで営業を開始している、またはしていこうという状況。
[岡井会長]
実際には公募してもなかなか来なければ、個別にお願いして推薦してもらうことにもなるのか。
[事務局]
そのようにも考えていて、先生方にOBをご紹介いただければ、とお願いすることもあるかもしれないので、よろしくお願いしたい。
[岡井会長]
コーディネーターとして助産師を考えているところ。最初はこのような搬送調整の流れでスタートする。最初はコーディネーターも仕事に慣れていないと思うが慣れてきたら、わたしの希望ではできるだけ、総合周産期が担っている調整の部分も最初からコーディネーターにお願いできればと思うが、その辺はどうか。
[事務局・吉井栄一郎福祉保健局医療政策部長]
その論議はこれまでも出ていた。コーディネーター部会が確認したところでは、まず原則論はこういう形でやってみようと。もう一つは、総合周産期が搬送調整を行うということについては、(受け入れが)困難な折、ということはあるが、地域の中での対応ということで、総合周産期センターの機能や役目としてはあるだろう、ということを基本的に確認しておく必要があるという論議になった。そこを踏まえながらのコーディネートという位置付けで、というご検討の方向になっていくのでは。
[岡井会長]
このコーディネーターの在り方や、スタートさせようとしているシステムにご意見、ご質問は。
[杉本充弘委員(日本赤十字社医療センター産科部長)]
杉浦(正俊)先生(杏林大医学部准教授)に伺いたい。杏林大では内部の搬送のコーディネートを助産師さんにやっていただくということを試みられている。その状況で、助産師さんの能力というか、うまくいっているかを教えていただきたい。
[杉浦正俊委員]
まだ始まったばかりで評価するところまではちょっといっていない。普通に勤務されている助産師さんをさらに一人増員し、その方が杏林大にかかてきった搬送依頼を調整するという業務。私はNICU(新生児集中治療室)にいるが、NICUとの関係は、夜が始まるところで情報を吸い上げる方式。コンピュター(周産期医療情報システム)の「〇」「×」に乗りにくいファジーな情報を吸い上げているという感じ。NICUに関してはそういうこと。一番懸念されたのは、他の病院の先生に助産師さんが応対するため、その辺りの広報をした。今のところ問題はないと。産科医の負担は減っていると聞いている。
[岡井会長]
「吸い上げる」とは、具体的には。
[杉浦委員]
NICUの当直で、空床のあるなしだけでなく、こういう患者さんは可能か、とか母体のこういう症例には対応できるかとか、そういう細かいニュアンス。直接話さないと分からないニュアンスを吸い上げている。
[岡井会長]
院内助産師さんがやっているということ。どれぐらいの時間や間隔か。
[杉浦委員]
夜の入り口で一回(情報を確認)。後はお互いに何が起こっているが分かるので。
[岡井会長]
当直帯に入る前に確認、ということ。
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