入院できる急性期病院が減る? 増える?―DPC退出ルール決定で
■ 参加のルールについて
[遠藤委員長]
DPC対象病院への参加および退出について議題とする。前回、皆様と議論したが、その議論を踏まえ、私から事務局(保険局医療課)に対して、今後の議論をより効率的にできるようにということで、各側(診療側と支払側委員)と調整の上、分かりやすい資料を作るように指示した。この指示を踏まえて資料が作成されているので、事務局より説明をお願いしたい。
[保険局医療課・宇都宮啓企画官]
では、資料「中医協 診―1」(DPC対象病院への参加及び退出のルール等について(案))をご覧いただきたい。(遠藤)会長の指示を受け、分かりやすくシンプルに変えた。変更点を含めて説明する。
1.DPC対象病院に参加する場合
(1) 参加の要件
まず1番、「DPC対象病院に参加する場合」について。
(1)参加の要件としては、以下のすべての要件を満たしている場合に認めるということで、
① 当該病院が参加の意思があること。この3点について要件を満たしている場合ということ。
② DPC対象病院に参加する直前の2年間において、DPC準備病院の基準をすべて満たしている。
③ DPC対象病院に参加する時点において、DPC対象病院の基準をすべて満たしている。
まず、(②の)「DPC準備病院の基準」について、点線の四角内に書いてある。(画像をクリックすると拡大します)
(DPC準備病院の基準のア~エのうち)ア、イ、ウについて、現行の基準に変更はない。(イは変更あることを後に修正。つまり、イとエに変更あり)
エは、「適切なコーディングに関する委員会を設置しており、年2回以上、当該委員会を開催している」という(要件)、これが今回、加わった。
続いて2ページ、③DPC対象病院の基準が点線の四角内に書いてある「ア、イ、ウ、エ」について。
まず、アについては現行の基準と変更はない。
イについては、「診療録管理体制加算に係る届出を行っている」としたが、現行の基準では、「又は同等の診療録管理体制を有すること」というのがあるが、これを削除して、この(診療録管理体制)加算を行っている場合のみに変更した。
ウ(DPCの調査に、標準レセプト電算処理マスターに対応した正確なデータを適切に提出している)については変更はない。
エは、「過去2年間(10ヶ月)の調査期間の(データ/病床)比が8.75以上」ということだが、現行ではこの基準しか書いていない。
今回、米印(を追加した)。「(データ/病床)比については、診療報酬改定毎に、厚生労働省において再集計し確認する」というものを入れた。
つまり、現行では参加時のみ、「8.75以上」を満たしていればよかったが、今回の提案は、その後も改定ごとに、この基準を満たすということを確認する。
それから、点線の四角の外側に、「なお、DPC対象病院は、適切なコーディングに関する委員会を設置し、年2回以上、当該委員会を開催することが義務となる」と書いているが、これについては、先程のDPC準備病院と同様に、「義務」になるが、退出との関係があるので、今回は「基準の外側の義務」ということで、ここに書いてある。
(2) 参加の手続き等
続いて、(2)参加の手続き等について。
「診療報酬改定の5か月前までに、厚生労働省に申請し、参加の要件を満たしている場合、当該診療報酬改定の年度当初より認める」ということ。
前回の資料では、「6か月前」としていたが、今回、「5か月前」に変更した。
それから、「なお、参加が認められた場合には、速やかに患者及び関係者に周知すること」ということで、前回の資料では、DPC準備病院になった段階で「患者及び関係者に周知」としていたが、今回は、参加が認められた場合のタイミングでいいのではないかということで、このように変更した。