「眼科」「外科」「産婦人科」は黒字 ─ 診療科の収支を改定に反映か
■ 収支率の分布
[小野太一・保険医療企画調査室長]
1. レセプト診療科別
真ん中がブレークイーブン、左側が赤字、右側は黒字が大きいということ。また、ちょっと眺めていただく時間を取りたい。
(説明を中断。しばらく沈黙)
これは、N数(調査対象数)の関係もあって、さまざまな分布の形になっているが、見た感じで非常に大ざっぱに言うと、入院の分布に関しては、若干の例外はあるが、真ん中よりちょっと右(黒字)に山ができている。そういう低い丘のような分布になっているのではないか。
例えば、精神科の入院のように左(赤字)が大きいとか、呼吸器外科や眼科のように右(黒字)が大きく出ている例外はあるが、なんとなくそういうふうに(真ん中よりちょっと右に)見えなくもないかなと思う。
外来については、先ほどから「あまり良くない」と申し上げているが、左側(赤字)に棒グラフが立っているのが多く、左から右に坂ができているような感じに見受けられる。
外来と入院を合わせると、そうした2つの傾向が合わさって、山状(プラスマイナスゼロ)にも見えなくもないし、フラットにも見えなくもないのが多いのではないか。雑ぱくな説明で申し訳ないが、そういったことがビジュアル的に見て取れるのではないか。
2. 診療科群別
「診療科群」で見ると、今申し上げたような傾向が分かりやすいのではないか。入院はちょっと小高い山になっているが、精神科が左(赤字)、眼科は右(黒字)。
外来は、ほぼ左側(赤字)に一番高い所が集中している。例えば、内科群や眼科群は左側が多いが、坂の傾きは低いように見える。
入院・外来の合計で見ると、内科群と外科群は山状。小児科群や精神科群は左側(赤字)が高く出ている。整形外科群はフラット。産婦人科群はフラットだが、左側もあるという感じ。
(入院・外来の合計で)眼科群と耳鼻いんこう科群は、左側(赤字)と、右側(黒字)の2か所にピークがあるように見える。皮膚科群、麻酔科群、放射線科は、左上から右下になっている(赤字)。
【目次】
P2 → 調査の概要
P3 → 調査の内容
P4 → 入院、外来別
P5 → レセプト診療科別
P6 → 診療科群別
P7 → 患者1人1日当たりの医業収支
P8 → 収支率の分布
P9 → 「等価係数」について