慢性期入院医療、「データでは赤字は拡大していない」-中医協分科会
7、8ページの職種別人件費重み付けケア時間を表した図、これは区分ごとに先ほどのデータを割り付けてやっております。図表12と上の表の違いは、図表12は、図表11の罫の欄の一番右下の平成20年度調査で言えば、143.8と記載がございます。これを1.0とした場合、各区分がどのぐらいの値になるかという相対値をケースミックス値とするための、その計算をした表です。各区分とADL区分ごとにケースミックス値を出しているというメコンデータが図表11でございます。そのデータは後ほど「その他の人件費」というところに活用することとしておりますので、改めて説明いたします。
8ページも共通病院で同様の計算をしたということです。
9、10ページに飛びます。全病院調査の左側の方ですが、まずはその患者区分ごとの一日一人当たりの集計と言うことでございます。これにつきましては、変動費用というところに人件費、材料費を置きまして、固定経費として委託費、設備関係経費、経費等ということで計算をしております。それによりまして、先ほどの重み付けケア時間の枠を利用して計算しております。全体といたしまして、18年度と20年度を比べると、全体として400円程度アップという結果になっております。
10ページ。共通病院で見ると変動経費と固定経費、これは同じ分類です。先ほどの全体と同じ傾向だが変動経費がアップしていて、固定経費が下がっていると。全体としてはやはり上がっているという傾向があります。
11、12ページ。患者分類ごとの患者一人当たり費用の費用差最大の場合と、下の欄の費用差最小の場合とあります。最大の場合というのは、先ほどご説明しておりましたが、7、8ページのケースミックス値を出して、その他人件費の傾斜配分に用いますと申しました。費用差最大というところは各区分ごとに費用差を、その他の人件費について傾斜をかけて配分した場合の一日当たりの費用というもの。それを全く共通だとして、同じ分配をするとしたものが下の図表18、そういう計算をしておるということです。
共通病院も全体病院も傾向は同じなので、18年度と20年度の比較をするという意味では、共通病院の12ページをご覧になっていただきます。まずは費用差最大の場合というところですが、これにつきましては全体的にアップしてるというところ。まず費用差最大であっても最小であっても、ADL区分3医療区分3はかなり大きくアップしているという傾向がございます。それから、ADL区分1医療区分1というところ。ADL区分のところも同じようにアップしていると。そういう傾向でございます。
13、14ページ。患者区分ごとの収入ということで作業しております。これは診療報酬点数と、それからさきほどレセプト調査の際に、出来高だったりリハビリテーションだったり、それが何点ぐらい算定しているかとデータを活用しておるんですけれども、まずその一番上の図表21は22と23の合計です。
例えば図表22のADL区分3医療区分1をご覧になっていただきますと、診療報酬点数として8850とあります。これは基本料の点数。それに加えまして、図表23で計算しました、入院基本料以外の部分と食事代を足していきますと、5237円という数字が出てまいります。これを一律に各区分の図表22にある基本点数に足し上げると、図表21になるというつくりです。これを比較すると収入も各区分でアップしている。右側の方は今回同じで、共通病院も全病院も同じデータなので省略。
15、16ページ。先ほど収入と費用を算出しましたが、それに応じて医療区分ごとに差し引きしたものが図表27、28です。18年度と20年度の傾向を見ていただきますと、全体的に収入と費用の差が医療区分2、3では変わらないです。医療区分1はマイナスということですが、全体的に若干マイナスの幅が縮小はしています。同じく図表28は費用差最小だが、これも若干改善傾向です。右側の共通病院のところを見ていただきます。図表29でいうと、まずは医療区分1がマイナスというのは同じ傾向です。医療区分3は逆にマイナスといいますか、収入と費用の差がプラスではないけれども小さくなっているということ。ですので、赤字全体が拡大しているというデータではないが、そういう傾向です。