11月11日の中医協 (ブリーフィング)
■ 基本問題小委員会③ ─ 在宅医療、訪問看護
在宅医療と訪問看護は、(関連するので議論を)一括してやりました。これに関しましても、在宅療養支援診療所のほか、在宅療養支援病院の話もございました。訪問看護との関係(の議論)もございました。
▼ 診療側の鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事、日本医療法人協会副会長)は、在宅医療に取り組む中小病院を活用する必要性を指摘。西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)も、前回改定で創設された在宅療養支援病院の"4キロ要件"が厳しいため撤廃すべきと主張した。
これに対して支払側の白川委員は、在宅医療に取り組む病院を評価する方向性には理解を示しつつも、在宅療養支援診療所が十分に機能していないことを問題視。往診の回数によって評価するなど、在宅療養支援診療所を活用する必要性を指摘した。
また、鈴木委員は24時間365日対応できることや、在宅医療が高コストであることなどを理由に、中小病院の入院医療を評価する必要性を訴えたが、坂本すが委員(日本看護協会副会長)は入院医療から在宅医療への移行を主張。訪問看護ステーションが行う訪問看護の回数制限を見直すことなどを求めた。嘉山委員も「撤廃すべき」と賛同した。
今回は、十分に(意見集約)できませんでした。日程的にはかなり厳しいとは思いますが、本日の議題については、再度ご議論していただくために資料を準備していくということで、事務局(保険局医療課)としては理解しています。
▼ このほか、「その他」の議題として、2008年度診療報酬改定の影響を調査する「検証部会」のデータを総会で承認せずに基本問題小委員会で活用することを了承した。
また、安達委員が「医療経済実態調査」のデータを検証するよう書面で求めた。(実調に関する前回の議論は、こちらを参照)
これに対し、厚労省の担当者は、「ご趣旨は承った。いずれまた、医療経済実態調査について議論する回があると思うので、その際に補足資料として出したい」と回答。安達委員の3つの要望のうち、「回答医療機関の総請求点数とメディアス等の医療機関の平均点数との比較」について検証する予定。
【目次】
P1 → 基本問題小委員会① ─ 認知症対策
P2 → 基本問題小委員会② ─ 入院料
P3 → 基本問題小委員会③ ─ 在宅医療、訪問看護