DPC病院の延命は"ブラックボックス" ─ 調整係数廃止で
■ 「調整係数の段階的廃止」について ─ 資料説明
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
(新たに導入する機能評価係数の議論に)続きまして、「調整係数の段階的廃止について」の議論に入りたいと思います。事務局(保険局医療課)から説明をお願いします。
[厚労省保険局医療課・長谷川学課長補佐]
事務局でございます。それでは、(資料)「D─4」、調整係数の段階的廃止についてご説明します。
1. 経緯等
経緯については、先生方ご承知の通り、調整係数の廃止については、激変緩和を目的として段階的に廃止するということが(中医協)基本問題小委(09年3月25日)において合意されておりまして、その具体的方法については「当分科会で検討するように」という指示が出ております。
2. 段階的廃止についての事務局案
段階的廃止についての事務局案をご説明いたします。まず、下のイメージ図でございますが、そちらと併せてご覧ください。
調整係数を診療報酬の改定ごとに、図のように一定割合ずつ減じてはどうかと考えております。それに代わりまして、「新たな機能評価係数」に置き換えていくというのが事務局案でございます。
この際、ある程度の最低水準を保証する基礎係数を設定してはどうか。これはイメージ図の一番右でございますが、「平成××年」と書いておりますが、「基礎係数」を設定してはどうかというものでございます。
ここでご提案しているイメージ図によりますと、まずは「現行」が一番左で、「現行の調整係数」と「現行の機能評価係数」の2つで評価されていますが、次期改定の平成22年度におきましては「暫定的な調整係数」を一番下に置き、さらに今回新たに導入する「機能評価係数」と従来の「出来高点数の加算等に基づく機能評価係数」の3つで評価する。
さらに平成24年度におきまして、「(新たに導入する)機能評価係数」の割合を増やしていき、最終的に「基礎係数」ということで、「新たな機能評価係数」の段下に入れるというものでございます。
これはあくまでイメージ図でございまして、(図の)下に「※」で書いてありますが、医療機関ごとに設定される「医療機関別係数」、これには「機能評価係数」も含まれますが、それらの数が一定に保たれることを表しているのではない。当然、「(新たに導入する)機能評価係数」は今後のご議論の中で次期改定、次々期改定で増えたり項目が減ったり、そういうこともあろうかと思いますので、「一定に保たれるものではない」ということでございます。事務局からは少なくとも平成24年に1回、中間を入れたいというご提案でございます。以上でございます。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
どうぞ、ご議論をお願いいたします。どうぞ、熊本委員。
【目次】
P2 → 「調整係数の段階的廃止」について ─ 資料説明
P3 → 質疑① ─ 「移行期間は『暫定調整係数』で最低水準を保証」(企画官)
P4 → 質疑② ─ 「激変緩和をどう設定するかで条件が変わる」(企画官)
P5 → 質疑③ ─ 「時間をかけて、在るべき姿を議論」(企画官)
P6 → 質疑④ ─ 「"ブラックボックス"を設定するつもりではない」(企画官)
P7 → 「かなり理論武装しなきゃいけない」 ─ 西岡分科会長