DPC病院の延命は"ブラックボックス" ─ 調整係数廃止で
■ 「激変緩和をどう設定するかで条件が変わる」 ─ 企画官
[相川直樹委員(財団法人国際医学情報センター理事長)]
間違ってるといけないので(確認)......、この案の「現行の調整係数」は医療機関によって数字が違うわけですよね。
平成22年の「暫定調整係数(1)」ですが、パーセントでいくと、例えばAという施設の「現行の調整係数」から「暫定調整係数」になるのは、「現行(の調整係数)」を100とすると、例えば、70%に落ちていく。Bという施設でもパーセントでいえば70%まで落ちていくんですか?
すべての施設が「現行の調整係数」のそれぞれの調整係数に対して暫定は、例えば70%になるという理解でよろしいですか?
▼ 「下がる割合は共通か」という質問。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
よろしいでしょうか、お願いします。
[厚労省保険局医療課・長谷川学課長補佐]
最終的には、点数の設定に関しては基本問題小委員会マターでございますが、実は一概に100が70になるとは限らないと思っています。現在、「調整係数」が1.05の医療機関が下に落ちることもあるだろうし、上に上がることもあると思います。
▼ 明確に答えないときは長谷川学補佐、答えるときは迫井企画官という役割分担。2人で相談しながら、どちらが答えるかを決めている。佐藤敏信課長は知らんぷり。
[相川直樹委員(財団法人国際医学情報センター理事長)]
あの......、「暫定調整係数」においてです。そこもそうということですね? (長谷川補佐、うなずく) なるほど、それは変化していきながらということですね。つまり、「現行の調整係数」の、はっきり言えば......。
考え方としては、どのぐらい「(現行の)調整係数」を「新しい機能評価係数」で置き換えるか、置き換えるパーセンテージも違ってくるわけ......、置き換えるパーセンテージは同じになる? そこを聞いているのです。つまり年度ごとによって「(暫定)調整係数」は変わってきますけれども、置き換えるパーセンテージを聞いているんです。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
よろしいですか、お願いします。
[保険局医療課・迫井正深企画官]
そこは計算の仕方だと思いますので、激変緩和をどういうふうに設定するかで条件が変わります。恐らく、相川委員がおっしゃっているのは、イメージ的には単純に加重平均を取るとか、そういったイメージのほうが分かりやすいんだろうと思いますが、それは考え方としては1つの案ですが、必ずしもここでは決められませんというのが1点。
それからもう1つは、どういう形で激変緩和をとるのかそのものでございます。いろんな考え方がそこはあろうかと思います。
▼ 「医療課の計算の仕方だと思いますので、激変緩和をどういうふうに宇都宮啓・前企画官が設定するかで条件が変わりますので医療課の担当者しか分かりません」という意味だろうか。
[熊本一朗委員(鹿児島大医療情報管理学教授)]
全く数字的なことなんですけど、この「暫定調整係数」の計算式は今まで(の調整係数)と全く違うということになるのかなと思うんですけど......。
いや、前年度(の収入実績を保証する)という(意味での調整係数は廃止するので、その)問題じゃないですよ。今、調整係数は......、機能評価係数を引いて(計算を)やっていますよね。
その(新たに導入する機能評価係数)部分が、ここ(暫定調整係数)に上積みされるわけですから、やっぱり「暫定調整係数」がどういった計算式で出てくるのかというのを明確に知りたくなる。その中でまた激変緩和措置をどう取っていくかということになるのかなと思います。
▼ 分科会長、分科会長代理以外の委員は蚊帳の外なんだろう。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
答え、ございますか......。なかなかこれは答えにくいところでございます......。
▼ 確かに、はぐらかしているように見える。
[保険局医療課・迫井正深企画官]
いや、そうではなくてご指摘の通りだと思います。ここは数字の設定いかんでございまして、それがどうなるのか、関心があるのは当然でございます。それはですから、ここでご議論頂くことをお願いしたいと思いますし、最終的に基本問題小委員会の議論で決定するということ。
▼ 日医執行部の口うるさい委員がいないので、基本問題小委員会に持ち込めば大丈夫。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
どうぞ、辻村委員。
【目次】
P2 → 「調整係数の段階的廃止」について ─ 資料説明
P3 → 質疑① ─ 「移行期間は『暫定調整係数』で最低水準を保証」(企画官)
P4 → 質疑② ─ 「激変緩和をどう設定するかで条件が変わる」(企画官)
P5 → 質疑③ ─ 「時間をかけて、在るべき姿を議論」(企画官)
P6 → 質疑④ ─ 「"ブラックボックス"を設定するつもりではない」(企画官)
P7 → 「かなり理論武装しなきゃいけない」 ─ 西岡分科会長