がん治療の救世主となるか、「ホウ素中性子捕捉療法」
■ 「国立がん研究センター以外ではできない」 ─ 伊丹科長
[伊丹純・国立がん研究センター中央病院放射線治療科科長]
薬事承認を得て、その後、第Ⅱ相試験で前向きに、多数の症例で「ホウ素中性子捕捉療法」の効果を証明したいと思っています。
まさに、我が国で連綿と育まれてきた、取り組まれてきた「ホウ素中性子捕捉療法」の最終成果、集大成は我が国で行うべきだろうと思います。
今まで30年来の停滞は、原子炉でしかできなかったこと。もう1つ、PETがきなかったこと。それは、今堀先生の開発によってできるようになりましたし、まさに当たりそうな人を選んで治療できるので非常に効率が良いと考えることができます。
国立がん研究センター以外に、加速器で「ホウ素中性子捕捉療法」の医学的意義を確立できる施設は日本にも世界にも存在しないと思います。まさに、国立がん研究センター以外ではできないと思っています。
「メイド・イン・ジャパン」の医療技術で世界に打って出たいと思っております。ご静聴、ありがとうございました。(中略)
▼ 株式会社CICSの今堀良夫社長が「ホウ素中性子捕捉療法」などについて説明した後、同センターとCICS社との共同研究契約の調印式が行われた。
【目次】
P2 → 「標準的医療ではなく先進医療をやる」 ─ 嘉山理事長
P3 → 「世界初、日本初をがんの領域で行う」 ─ 嘉山理事長
P4 → 「病院設置型、加速器、BNCTで世界初」 ─ 伊丹科長
P5 → 「ホウ素を集積したがん細胞だけ死滅」 ─ 伊丹科長
P6 → 「病院設置型加速器の最先端として確立したい」 ─ 伊丹科長
P7 → 「我が国初の技術として世界の市場に」 ─ 伊丹科長
P8 → 「対象はホウ素が集積する悪性腫瘍」 ─ 伊丹科長
P9 → 「国立がん研究センター以外ではできない」 ─ 伊丹科長
P10 → 「バラバラを横つなぎにした第一歩の研究成果」 ─ 嘉山理事長
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