歯科で進む格差医療、いずれ医科も......?
■ 「医療の高度化が総医療費を上げている」 ─ 竹崎副会長
[杉山正隆・保団連理事]
今、アンケート結果の報告がありましたけれども、ご質問がありましたら出していただきましょうか。これ(資料)だけだと、なかなか分かりにくいかもしれませんけれども......。
先ほど申し上げました受診実態調査は、お医者さんに対して聴き取りをしたアンケートですが、今回の調査は市民の方から集計したということで少し内容が違うということです。(中略)
[時事通信]
(前略)100%近い回答(率)ですが、アンケート調査の対象が無作為ではなく、(保険医協会などの)街頭宣伝、集会、シンポジウムということで、もともと歯科医療に関心が高い人が回答したという可能性はありますか?
[宇佐美宏・副会長]
そう言われてしまうと、そこまでですが......。私がやった所では「土建祭り」もありますから、そういう意味ではバイアスがかかっていないと読んでいいのかなと思います。(中略)
[朝日新聞]
(前略)どこから、どういう風にお金を持ってくるか、これから議論が進んでいくと思われますが、保団連としてはどう考えるのか、お聞きしたい。
[竹崎三立・保団連副会長]
最終的には国民自身が、自分たちが受ける医療というものに対して、その費用をどのように了解していくかということだと思います。
どんな医療であれ、一定程度の費用が掛かることは当たり前のことなんで......。国民自身がどこまでなら治療に対するペイをするのか、どこのレベルまで合意できるかということです。
インプラント(を保険適用にするか)もありますけれども、医科でも高度先進医療でますますいろんなものが出てきているわけですよね。そうすると、どのレベルまで本当に国民皆保険制度の中で、きちんと保障していくのかどうか。(中略)
高齢化もありますが、医療の高度化が総医療費を上げていることは間違いないわけですから、そういう意味での国民の合意形成がどれだけできるかということが一番大切だと思っています。(中略)
【目次】
P2 → 「大企業にとって大きな政府、国民にとって小さな政府」 ─ 住江会長
P3 → 「点数が上がっても患者さんが来ない」 ─ 宇佐美副会長
P4 → 「経済格差が受診に影響している」 ─ 宇佐美副会長
P5 → 「医療の高度化が総医療費を上げている」 ─ 竹崎副会長
P6 → 「当たり前の治療が保険に入っていない」 ─ 杉山理事
P7 → 「高い点数を抑制する医療政策」 ─ 宇佐美副会長
P8 → 「患者の窓口負担軽減が第一要求だが......」 ─ 竹崎副会長