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「現場の声を大事に」 ─ 日本看護協会の新会長

坂本すが・日看協会長0610.jpg 60万人を超える看護職が加入する公益社団法人・日本看護協会は6月10日、役員改選後初の会見を開き、新会長に就任した坂本すが氏が「現場の声を大事にしながら収集して、そして現場の声を集約して、何が必要かということを考えていきたい」と抱負を語った。(新井裕充)

 坂本会長は去る7日の役員選挙で、対立候補の田村やよひ氏にダブルスコアで圧勝、新会長に就任した。

 厚生労働省医政局の看護課長を務めた経歴を持つ田村氏に対し、坂本氏は旧関東逓信病院(現NTT東日本関東病院)の看護部長の経験などがあり、「現場重視」で知られる。会長に就任して間もない会見で、次のように述べた。

「私は看護の現場、臨床現場で34年間、働いておりました。副看護部長、看護部長を経験したのが14年間です。日本看護協会の会長として発言することは直接患者さんに響いていくものだと思っております。そういう意味を込めて、積極的に看護の立場から発言していきたいと思います。その基本になるのは現場ということです。今まで日本看護協会の会長職は、現場の方はそう多くなかったと聞いておりますが、私自身は現場でずっと過ごしてきましたので、看護職がどのような考えを持っているか、看護管理者がどのような考えを持っているか、一緒に働く仲間がどのような気持ちで働いているかということを重々承知しております。そういう意味では、一緒になってやっていくというスタンスで、現場の声を大事にしながら収集して、そして現場の声を集約して、何が必要かということを考えていきたいと思っております。看護協会は少し閉ざされている。皆さんがいろんなことでお話ししてくると、どうも堅くなって、そしてそれに対して慎重であるということも伺っております。できる限り開放された状況で、皆さんにオープンにしていくというスタンスも持っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします」

 詳しくは以下の通り。

[井伊久美子・日本看護協会常任理事]
 みなさん、こんにちは。本日は、2011年度第1回記者会見にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。私は、本日の進行を務めさせていただきます常任理事の井伊久美子と申します。よろしくお願いします。今年度、広報を担当させていただきます。

 ▼ 配布資料はこちら

 本日の流れといたしましては、まずはじめに日本看護協会・坂本すが会長よりご挨拶申し上げます。その後、各役員より担当についてご説明いたします。

 続きまして、本日は2点、ご報告を用意をしております。まず1つは、井伊より「東日本大震災における日本看護協会の活動」についてご説明をいたします。

 もう1つは、夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(仮称)「2010年 病院看護職の夜勤・交代制勤務等実態調査」結果速報を常任理事の小川よりご説明をいたします。その後、質疑応答の時間を設けておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、坂本すが会長、よろしくお願いいたします。


【目次】
 P2 → 1つひとつ形にしていく看護協会でありたい
 P3 → 労働条件、労働環境の整備が重点課題
 P4 → 中堅看護師が大変疲弊している
 P5 → 画一化ではなくて多様性でケアをしていく
 P6 → 震災復興支援はニーズ変化を察知しながら
 P7 → 日本看護連盟と協働していくスタンスで
 P8 → 現場の声を大事にしていきたい

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