東日本大震災と東北大学医学部定員増計画
■ 医学部の認証問題
【山本雅之氏(東北大学大学院医学系研究科長・医学部長)】
次をお願いします。皆さんご存じのように、アメリカの外国人向けの医師国家試験United States Medical Licensing Examinationというものがあります。
これが去年の9月から、ECFMGというところで認証した医学部の卒業生、在学生しか受験させないようにするということを出してきたわけです。
そこには、この背景に書いてあるような事情があるのですけれども、我が国で現行のECFMGが求める基準によって認証された医学部は一つもありません。
こういうことを通して考えてみると、私は我が国の既存の医学部の基盤を強化して、国際的に通用するような医学校として仕立て上げていくことが、非常に大切と考えています。
次をお願いします。
それで、東北大学の医学部というのは、世界最高水準の研究を追求するのが一方にあり、さらに一方では東北地方の地域医療に責任を持つという立場で、これは車の両輪としてやっていく必要があることだと。
どちらか1つが欠けても、やっぱり医学生の教育に至っては不十分であると考えています。
【目次】
P2 → 東日本大震災の直後
P3 → 東北大学医学系研究科の復興計画案
P4 → 地域医療の復旧から復興へ
P5 → 東北大学医学系研究科の取組
P6 → 震災復興と入学定員増
P7 → 医師・医療系職業人の育成
P8 → 東北大学医学部卒業生数
P9 → 東北大学医学系研究科における教育
P10 → 東北大学医学部医学科の定員増計画
P11 → 定員増計画の背景
P12 → 研修医マッチング
P13 → 医学部の認証問題
P14 → 災害に関する教育
P15 → まとめ
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