埼玉の医学部新設、「反対する理由は見当たらない」
■ こんなことは初めて
今、高齢化率20パーセントぐらいで、埼玉県は全国の中で4番か5番ぐらい(若い県)なんですけれども、これがあと10年も経つと、こりゃもう25%ぐらいになってしまう。
高齢化が進むと、どうしても医療とか福祉のニーズが増大していくわけですね。
そういう中で考えてみると、医師が(人口)10万人当たりで見てみますと、全国の平均のもう......、2分の1ぐらいで......。平均のですよ。そのぐらい医師不足なんですよ、埼玉県は。医師不足なんです、数字的に、全国の中でね。
人口10万人当たりの全国平均が212.2人、ところが埼玉県は139.9人なんですよ。全国最低だと。人口10万人当たりの病床数だと、全国が1256人なのに埼玉県は881人で46番目で......、最下位は神奈川県ですけれども。
で、県政の世論調査を見ると、第1位は「高齢者の福祉を充実すること」だと。2番目は、「医療サービス体制を整備すること」だと。これ、1番も2番も4年連続でこうなっているんですよね。
ですから、こういうことを考えまして、(9月16日に)呼びかけをいたしたところなんですけれども、93人の県会議員が全部、(議員連盟に)入会いたしまして、(県の)執行部に対してやろうということになったんですね。
今回、県議会議員が全員入会したんです。まあ、私も10期、県会議員をやっているけれども、今まででこんなことは初めてだね。全員が入った議員連盟というのは。みんな入ったんです。そりゃ、各々の温度差はあるだろうけど、思惑もあるだろうけど、全員が入ったんです。
そういうことで、720万人を擁する本県は国公立大学の医学部が設置されていない、全国でも数少ない県の1つであるため、地域偏在のない医師確保や、災害時の医療拠点体制の構築に向けて大きな支障となることが懸念されています。
そこで、埼玉県百年の大計を踏まえて、地域医療の担い手である質の高い医師を育成して、将来を見据えた県内医療体制の充実強化を図るということで、「県立大学医学部設置推進埼玉県会議員連盟」(仮称)を設立いたしたいってことで呼び掛けたら、全員が入ってきたんですよ。これ、今までにちょっとないことなのね。
【目次】
P2 → こんなことは初めて
P3 → 埼玉県はやりやすい
P4 → きちっと競争をやらないと
P5 → 東京に依存している
P6 → 反対する理由はない
P7 → 半世紀ぐらいはかかる
P8 → これからだから