埼玉の医学部新設、「反対する理由は見当たらない」
■ 埼玉県はやりやすい
まあ、これによって(県の)執行部に......、まあ、ハードルもいろいろ高いところがあるんですよ。今、文科省でも、医学部を新しく許可してないんですよね。認可していないんですよ。埼玉県には、知事も含めて執行部がいるわけですよね。これから、文科省も含めて......、やるというところ。
医学部新設に向けた環境を見ると、まあいろいろと、医師会だとか......、現実の問題として......、茨城の橋本知事が言った途端に......、あれなんで......。
今回、埼玉県はやりやすい。というのは、全議員が知事に対して、「体制をつくれ、プロジェクトをつくれ」ということでやってるんですよ、今ね。ですから、(埼玉県)知事も橋本さんと違って......、議会が、県民の代表全員が、全員が医学部をつくることについて、執行部に「しっかりやれ」ということなんですよ。
あの......、ちょっとね、これ(埼玉県みどりの森づくり議員連盟)も会長やってんだよ。12時半からちょっと会議だから、また戻るから、これ(資料)見てて。また戻りますから。時間だからさ、すんません。
(30分ほど中座)
どもども、失礼しました。
── お忙しいところ、本当にすみません。それで先生、今後ですが、埼玉県医師会とは何らかの交渉を進めているんですか。
なんもないね。現時点は。
── 何もないですか? 交渉はしていないですか?
何もないですね。
── 医師会の反対で潰れるということはないですか?
そりゃあ、別に......、720万人の、93名の代表者が議会でやってから、これから執行部のほうにね、出していくわけだから。要望を。
── しかし先生、国の会議などもそうですが、医師会の意向でいろいろと政策が左右されるわけですが、医師会は医学部の新設に反対です。原中さんの茨城県医師会もあんな感じです。埼玉県医師会はどうなんでしょう。
まあ、うちのほうは医師不足がワースト1でしょ。ワースト1なんですよ、人口10万人当たりの医師数が。これから高齢化が進む中で、医師がいない。首都圏の中の埼玉県というと、どうしても東京の病院に行ってしまう、東京に集中するということはあるけれども、埼玉県のことを埼玉県で解決するためには、やっぱり医大をつくらないといけないですよ。
その方法はいろいろ、これからいろいろあると思うんですよ。医大をつくるにしても、公立なのか私立につくってもらうのか、誘致なのか、その辺については幅を持たせながら、やっていく関係が出てくると思うんですよ。
── 医師会が反対して頓挫する可能性はいかがですか。
県民の代表である県会議員が93人、全員賛成しているんですよ。医師会だって、県民の命が第一ですからね。我々も県民の命が一番大事なんですよ。我々は知事に対して要望するわけですよ。医師会とケンカしてどうこう、ということではないですからね。医師会とケンカすることではないですよ。
── しかし、医師が増えてしまうと1人ひとりの取り分が減りますから、医師を増やすのは反対だという考え方もありますが、いかがでしょうか。
そりゃそうでしょ。自分たちの利益を優先するということはあり得ますよ。
── 知事としては、医師会が反対すればやりにくいですよね、やっぱり。
そりゃ、やりにくいですよ。現実の問題としてね。埼玉の医療行政を進める上で、やりにくいだろうということは分かるよね。しかし、医療界もいつまでも自分たちの権益だけ守るというのが通るかって言うとね、こりゃ世の中そういうわけじゃない。
▼ ここで本会議開始のベルがしばらく鳴り響くが、話は続く。
【目次】
P2 → こんなことは初めて
P3 → 埼玉県はやりやすい
P4 → きちっと競争をやらないと
P5 → 東京に依存している
P6 → 反対する理由はない
P7 → 半世紀ぐらいはかかる
P8 → これからだから