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ニュース〜医療の今がわかる

 全国医学部長病院長会議は7日、傘下にある全80大学の医学部長と付属病院長に対して、「国民から信を得られる医療事故調査を行うこと」を勧告したと発表した。会見した嘉山孝正・「大学病院の医療事故対策に関する委員会」委員長は、「適切な事故調査をしていない大学もあるようだ。放置していては国民の信頼を得られない。大学の自律・自浄の第一歩と考えていただきたい」と語った。(川口恭)

 薬害肝炎を受けて、薬害防止のために行政のあり方を見直す厚労省検討会の提言がこのほど出された。医薬品の承認審査について多くの紙幅が割かれている。しかし、承認審査の実務を行う組織がどこで、どのように担っているのか、国民に広く知られているとは言い難い。調べてみると、とても不思議な組織だった。(熊田梨恵)

薬害防止のための行政のあり方を検討してきた厚労省の『薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会』が、このほど1年間の議論に基づいて第一次提言をまとめた。薬害被害者たちの強い意向を反映して医薬品の添付文書への規制を強めようとさせる内容となった一方で、委員たちも知らない間に「臨床研究支援のための基金設立」が盛り込まれていた。(川口恭)

4月30日「新人看護研修会」4.jpg 新人看護職員の卒後研修制度の創設に向け、本格的な議論を開始した厚生労働省の検討会で、日本看護協会の坂本すが副会長は「自分の病院に引き留めておくことが一番いいことか」などと述べ、看護師の養成が一つの病院で完結しないことを強調。さまざまな病院を転々とする中でキャリアを身に付ける"循環型"の養成システムを提案した。(新井裕充)

厚生労働省検疫官 木村盛世氏インタビュー(川口恭)

きむら・もりよ●医師/厚生労働医系技官。筑波大学医学群卒業。米国ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院疫学部修士課程修了(MPH=公衆衛生学修士号)。優れた研究者に贈られる、ジョンズ・ホプキンス大学デルタオメガスカラーシップを受賞する。内科医として勤務後、米国CDC(疾病予防管理センター)多施設研究プロジェクトコーディネーターを経て財団法人結核予防会に勤務。その後、厚生労働省大臣官房統計情報部を経て、厚労省検疫官。専門は感染症疫学。

4月28日の看護基礎教育検討会.jpg 保健師、助産師、看護師らが免許を取得する前に学ぶ看護基礎教育の期間を現行の3年から4年に延長する「看護基礎教育4年制化」に向け、厚生労働省は4月28日、「看護教育の内容と方法に関する検討会」(座長=小山眞理子・神奈川県立保健福祉大教授)の初会合を開いた。(新井裕充)

 低賃金や過重労働などを理由に人材不足が深刻となっている介護職の待遇改善を図るため、厚生労働省は2009年度補正予算案の中に、介護職員の処遇向上を図る介護事業者に対して交付金を支給する「介護職員処遇改善交付金(仮称)」を設置する施策を盛り込んだ。計上された約4000億円はすべて国庫負担のため、保険料増額には響かない。ただ、2011年度で基金が終了した後に待遇が下がらないようにするための対応が求められる。厚労省の宮島俊彦老健局長は「その続きの対策は必要になると思う」との認識を示している。(熊田梨恵)
 

4月27日DPC評価分科会1.jpg 「いったんDPCに参画したら未来永劫、抜けることはできない"アリ地獄"のようにしてしまうのもいかがなものか」―。「調整係数の廃止」という大きな梯子(はしご)外しを前に、DPC(入院費の包括払い)から出来高払いに戻れる仕組み(退出ルール)の大枠が中医協の分科会で固まった。(新井裕充)

kotuzuibanksien.JPG 骨髄バンクを支援するボランティア団体が昨年、厚生省出身の元骨髄バンク役員から名誉毀損で訴えられる前代未聞の出来事が発生した。訴えられた「公的骨髄バンクを支援する東京の会」を応援する会合が25日午後、東京・銀座で開かれ、参加者から「過去20年、天下り役員が期待通りに仕事してくれたことはない」「これを機に拒否させよう」と次々に声が上がった。(川口恭)

4月22日の診療報酬改定結果検証部会1.jpg 「家族内での診療方針に対する意見の相違があり、個々に話し合いを要求される」「遠くに住む縁者を称する人が後から現れ、話がひっくり返る」―。回復が難しい患者の治療方針について話し合いをする上で医療機関が困難に感じるケースとして最も多いのは、「家族の意見にばらつきがある」だった。(新井裕充)

 厚労省は2009年度補正予算案に、医師派遣機能の強化など地域医療の課題解決に取り組む医療機関などに財政支援する「地域医療再生基金(仮称)」を都道府県単位で設置するとの内容を盛り込み、3100億円を計上した。都道府県が「地域医療再生計画」を新しく策定することが条件になる。(熊田梨恵)

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