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集約化か、救命救急センターの活用か―重篤小児の救急医療

■ 「モデル事業につなげたい」―中澤座長

5月29日の重篤小児検討会2.jpg 中間取りまとめ案によると、厚労省が当初、全国整備を目指していた小児の集中治療室(PICU)は、発症直後の重篤な時期(超急性期)ではなく、「超急性期」を脱した後の集中治療が必要な時期(急性期)に位置付けられた。その上で、小児集中治療室の整備は、「将来的に進むべき方向性」とされた。

 中間取りまとめ案の「おわりに」では、「小児集中治療室の要件や、『急性期』を脱した患者に対する医療提供体制については、十分な議論ができたとは言い切れず、今後の検討課題として残された」としている。

 その上で、「今後は、国が中心となり、本検討会で示された各種の対策に取り組むとともに、今回示された様々な課題に関してさらなる研究や検討を行うことが求められる」と締めくくっている。中間取りまとめ案は、この日の議論を踏まえて修正の上、6月中に「報告書」にまとめる予定。

 今回の検討会を振り返ると、救急医療の現場が抱える苦悩を厚労省に突き付ける形で幕を閉じたともいえる。ただ、閉会に当たり医政局指導課の三浦公嗣課長は次のように述べており、「小児救急のモデル事業」に向けて意欲を示している。

医政局・三浦公嗣指導課長(右).jpg 「5回にわたり、しかも3月からの非常に短い間で議論していただき、ありがとうございます。先生方の頭の中に、そもそもあったものをお示しいただいた。そういう意味では、『意見があった』というだけではなく、コンセンサスも相当大きかった。今回の検討会は 小児、救急、地域医療など、非常に多角的な点から議論していただけた。(中間取りまとめ案の)『今後の方向性』のところで、座長から『近未来的な』という言葉があったが、私どもとしては、『ToDoリスト』というか、『これらをこれからやっていくんだ』ということを宿題として頂いたと理解している。頂いた結論について、予算も含めて今後の政策にぜひ反映していきたいと思っている」

 会合終了後、中澤座長は記者団に対し、「今回の検討会は大変意義があった。『小児救命救急センター』という言葉を残すことができた」と評価した上で、「予算が付けば、補助金によるモデル事業につなげたい」と話している。

 中間取りまとめ案の要点は以下の通り。

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