県外の救命センターへの搬送状況地図―関東、近畿圏
総務省消防庁と厚生労働省が合同で開いた救急医療に関する有識者会議で、興味深い地図が示された。昨年度に救命救急センターなどに運ばれた搬送のうち、関東と近畿について、都道府県を越えて搬送されたケースを件数とともに地図上に示したものだ。茨城から東京に、栃木から東京に運ばれたケースもあるなど、広範な搬送が行われている様子がうかがえる。(熊田梨恵)
次の図は、総務省消防庁と厚生労働省が6月29日に開いた「傷病者の搬送及び受け入れの実施基準等に関する検討会」の初会合で資料として示されたもの。この検討会は3月に成立した改正消防法で都道府県に搬送ルールの策定が義務付けられたことを受けて設置された会合で、ルール策定のための国のガイドラインを作る役割を担っている。
図表は昨年度に消防庁が実施した国内の搬送実態調査のデータに基づいて作成された。2008年に発生した466万6727件の搬送に関して、受け入れ照会数や現場滞在時間などが調査され、救命救急センターや大学病院など3次救急医療機関に運ばれたケースの詳細も示されていたものだ。
地図として搬送状況が示されたものが興味深かったので紹介したい。(添付した図は事務局作成資料を基に作成)
<救命救急センター等搬送事案における都道府県区域外搬送の状況(関東)>
<救命救急センター等搬送事案における都道府県区域外搬送の状況(近畿)>