先発品企業が命運を託す「薬価維持特例」(2)―意見陳述(ファルマ等)
■ ファルマ(PhRMA、米国研究製薬工業協会)
【スライド1―治療満足度の低い疾患はまだ多い】
まず最初のスライド、これは日薬連さんが説明したが、わが国では治療満足度が低く、いわゆるアンメット・メディカル・ニーズが高い領域がまだまだたくさんあるということ。説明は省略する。
次のスライドをご覧いただきたい。
【スライド2―治療満足度の低い疾患に対する新薬の開発】
治療満足度の低い疾患に対する新薬の開発状況について、フェーズ3に入っている製品数で日米を比較した。
例えば、がんの領域。米国では17品目がフェーズ3に入っているのに対し、わが国では合計で4つ。
この(グラフの)緑の部分は、アメリカでは既に申請準備中、または既に上市されている。
「開発中」ということで比べるなら、ブルーの部分とオレンジ色の部分を比べるのが適切なので、17(米国)に対して3(日本)ということになる。
神経系では、34(米国)対5(日本)ということになる。日本では、アンメット・メディカル・ニーズの高い領域での開発がかなり遅れているのではないかということが分かる。
次のスライドをご覧いただきたい。
【スライド3―日本における新薬開発は停滞】
フェーズ3だけではなく、開発の初期からフェーズ1以降で、2002年以降、主要各国で開発されている製品数がどういう増加を示しているかを相対的に見たもの。
アメリカでは2002年から07年にかけて化合物の数が約1.4倍増えているが、日本は0.99倍で全く増えていない。「停滞状況にある」ということが分かる。