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先発品企業が命運を託す「薬価維持特例」(2)―意見陳述(ファルマ等)

【スライド10―後発品上市後、先発品価格は急速に低下】
10_ファルマ意見陳述書0603.jpg 日本とアメリカの先発品について、後発品の発売前後での価格の変化を調べた。

 左側のグラフがアメリカ、右側が日本。

 日本では、先発品と後発品の価格差がアメリカと比べてかなり少ない。アメリカでは、後発品の数量シェアは約66%で、かなり多くの後発品が普及している。

 その普及の理由は、低い価格が患者さんに経済的なインセンティブを与えるということ。

 また、その他の理由としては、「フォーミュラリー」という(保険)償還可能な薬剤のリストを持っている、あるいは事前承認制を採用していることによって、後発品への代替調剤への誘導を図っている。あるいは後発品メーカーからのリベート幅が大きい等で、薬局や医療機関が後発品への代替調剤を行う経済的なインセンティブがある。

 日本とアメリカでは医療制度も違うし、「アメリカの仕組みをそのまま持ち込めばいい」ということではないが、後発品の使用促進において、こういったアメリカでの状況を参考にすることも意味がある。

 次は、「市場拡大再算定」について話したい。最後のスライド、11枚目。

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