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ニュース〜医療の今がわかる

差別医療か、平等な医療か

■ 「人権侵害があってはいけない」 ─ 勝村委員
 

[勝村久司委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)]
 確か、これ(後期高齢者終末期相談支援料)が凍結されるときに、この場に当時の舛添大臣が来られて、ぼくはその場でも発言させていただいたと思うんですけれども......。

 目的というのはかなりきっちりしなきゃいけないと思っているんで、やっぱり手法が年齢とか......。ぼくは後で気付いたことがあるんですけれども、これの見本となる様式も非常に荒いと......。

 ▼ 全日本病院協会会長(西澤寛俊会長)作成の終末期医療の指針(PDF)はこちらを参照。

 この辺りのことは、1つ、ケースによってはものすごく過剰な医療になってしまう意味もあれば、ある意味、ものすごく患者の尊厳が奪われたように見える場合もあるでしょうし、先ほどの(嘉山委員の)話では、救急で若い人が来た場合には心臓マッサージをするでしょうけど、本当に「大往生」と呼ばれる人に心臓マッサージをするのかという医療現場の苦悩もあるでしょうし......。

 これ(終末期医療の在り方)は(医政局の)検討会で進められているということですが、その辺り......、(終末期医療は)かなり時間のかかる、非常に人権の侵害、患者さんの権利が奪われることがあってはいけないし、かといって医療現場が非常に疲れてしまう形になってもいけないし......、すごく難しいことだと思って......。

 早くきちんとしたガイドラインとかそういうものが出て、誰もが納得できる、これだったら、こういう形で全員が相談してもらえるならいいなという、やっぱり時間とか手間がかかるルールだと思って、それだけにきちんと整理をしてそれを支援していくという形に早くならないと、ちょっとそこがいい加減なまま先走ってしまってしまったところがあるんじゃないかなと思うので......。ま、議論の方向としては今の(いったん廃止して見直す)方向で......。(中略)

 ▼ 議論の結果、見直しを前提に廃止することで合意。このほか「診療所後期高齢者医療管理料」の議論で、嘉山委員から「生物学的には75歳で分けるのが妥当」との指摘もあった。その後、2番目の議題である「介護保険との連携」に議論が移った。医療と介護の連携も「受け皿」の問題といえるだろう。ただ、老健施設の入所者に対する医療行為についてはいろいろな意見があるところで......。


【目次】
 P2 → 「後期高齢者に係る診療報酬」 ─ 4つの論点
 P3 → 「論点が分かりづらい」 ─ 遠藤会長
 P4 → 「75歳以上だけ厳しく退院を迫る制度は廃止すべき」 ─ 鈴木委員(診療側)
 P5 → 「受け皿をつくらないと解消しない」 ─ 安達委員(診療側)
 P6 → 「高齢者は独特の病状」 ─ 白川委員(支払側)
 P7 → 「受け皿の心配は全くない」 ─ 西澤委員(診療側)
 P8 → 「無意味に近い延命に医療資源を投入している」 ─ 邉見委員(診療側)
 P9 → 「高齢者が亡くなるときは大往生、若い人と違う」 ─ 嘉山委員(診療側)
 P10 → 「人権侵害があってはいけない」 ─ 勝村委員(支払側)
 P11 → 「まともにやっている医師が被害」 ─ 嘉山委員(診療側)
 P12 → 「家族も含めた医療を進めるため評価すべき」 ─ 勝村委員(支払側)

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