村重直子の眼12 本田美和子・国立国際医療研究センター病院医長(下)
村重
「こういう情報があるのとないのとでは、診断に大きく影響しますからね」
本田
「最初の手帳ができあがったときに、使ってみた方にご意見を伺ったんですけど、自分のことを知らないことにすごくビックリしたとおっしゃる方が多かったですね。特にワクチンを受けた記録というのは全然分からないよとおっしゃる方がたくさんいらっしゃいました」
村重
「そうですよね」
本田
「日本には母子健康手帳という、子供の健康を守るための素晴らしいシステムがあります。これは大人の母子手帳のように使っていただきたいんですというと、すごくわかりやすいみたいです」
村重
「経年変化を入れて大人の母子手帳のようにというのは、スタッフの気持ちが一つになったからできたのですね」
本田
「本当にありがたいことです。それから、糸井さんはwebサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』を主宰していらっしゃるので、インターネットを通じて、ここが良かった、ここが悪かったというご意見を、それはそれはたくさんいただくんです。webサイトでの通信販売だけだと手に入れにくいという声があると、じゃあその他の入手方法もということで、全国60店舗ほどある雑貨店のロフトで取り扱ってもらえるようになりましたし、あとは東京の聖路加国際病院や、千葉県の鴨川市にある亀田総合病院、また長野県の佐久総合病院などの病院の売店にも置いてもらっています。最近では、病院内のコンビニエンスストアの、ホスピタルローソンでも一部の店舗で取り扱っていただけることになりました。実際に手に取っていただける機会がふえてきていることを本当にうれしく思っています」
村重
「ちょうど病院に行って、ご自分の健康が気になりだしたぐらいの方たちが手に取っていただけるようになっているんですね」